ヤマハ、映像や照明データもWAV形式に統一して記録/再生:製造ITニュース
ヤマハは、音声や映像、照明の制御信号などファイル形式の異なるデータを、オーディオデータ形式に統一して記録、再生するシステム「GPAP」を開発した。また、会場規模に合わせてサイズを変更できるパネル型スクリーンを発表した。
ヤマハは2024年2月1日、音声や映像、照明の制御信号などファイル形式の異なるデータをオーディオデータ(WAVデータ)形式に統一して記録、再生するシステム「GPAP(General Purpose Audio Protocol:ジーパップ)」を開発したと発表した。
GPAPは、音声、映像、照明の制御信号などをWAV形式で統一して記録、再生する。同社によると、異なるフォーマットデータを同一形式で保存、再生する技術は世界初だという。GPAPを使用することで、データ間の同期処理をしなくても、容易にシンクロ再生できる。
GPAPは、PAミキサーや照明コントローラーなどの機器を専用のインタフェースに接続し、データを統一してWAV形式で記録する。市販のDAW(Digital Audio Workstation)ソフトウェアを使えば、音声や照明などのデータ編集を並行して進められる。コルグが開発した高音質インターネット動画配信システム「Live Extreme」と組み合わせることで、マルチメディアコンテンツの配信もできる。
また、ヤマハは新開発のパネル型スクリーンも発表した。折り畳み式のフレームにパネル型のスクリーンを取り付ける方式で、高さ約5mまで、横幅は自由に広げられる。会場の規模に合わせてサイズを柔軟に変更できるほか、省スペースで保管でき、設置や運搬も容易だ。
同社はGPAPやパネル型スクリーンの開発を通じて、今後も成長が見込まれるライブ、コンサート関連市場に新しい価値を創出していく。
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