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ソフトウェア定義開発に向けて組み込み開発者のスキルを向上する学習環境を提供:組み込み開発ニュース
BlackBerryは、高度なスキルを持つ組み込みシステム開発者に対する需要の高まりを背景に、「QNX Everywhere」を2024年初頭に開始する。QNXソフトウェアに関する知識を学生や学術研究機関、専門家が容易に習得できるよう環境を提供する。
BlackBerryは2024年1月10日、高度なスキルを持つ組み込みシステム開発者に対するニーズの高まりを受けて、新イニシアチブ「QNX Everywhere」を発表した。同年初頭に開始予定で、同社のWebサイトで順次公開する。
製造やロボット、自動車、医療などの市場で使われる組み込みデバイスは、ソフトウェア定義(Software Defined)による開発が進んでいる。そうした中で、広く普及するプラットフォームやテクノロジーに精通したソフトウェアエンジニアの需要が高まっている。
QNX Everywhereでは、世界の主要な医療機器メーカーや自動車メーカーからの利用実績を持つ同社の知識を、学生、学術研究機関、専門家が容易に習得できる環境を提供。これにより、QNXソフトウェアへのアクセスが容易になる。
今後、QNXソフトウェアへのセルフサービスアクセス、オンデマンドトレーニング、QNXに最適化したオープンソースプロジェクト、クラウド対応開発ツールが利用できる環境構築を予定する。また、開発者が組み込みハードウェア上でソフトウェアを設計、テストするための低価格のCPUボードを提供する予定だ。
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