Bricsysのこれからの方向性と「BricsCAD V24」の強化ポイント:図研アルファテックカンファレンス2023(2/2 ページ)
「図研アルファテックカンファレンス2023」の講演の中から「BricsCAD V24」の新機能に関連する内容をお届けする。
「BricsCAD V24」の強化ポイント
Bricsys Japanの杉原氏は、BricsCAD V24の強化ポイントについて、シンプルで利用しやすいツールセットの提供などを通じた「UI(ユーザーインタフェース)/UX(ユーザー体験)のモダナイズ」、オートデスクの「AutoCAD」との互換性をより強化した「使い慣れた互換性のあるCAD体験」、AI(人工知能)ベースの機能を通じた作業効率化による「納品までの時間短縮」の3つを挙げる。
例えば、互換性強化については、クイック寸法機能や電卓パネルの追加が図られている。さらに、PDF出力のブックマーク作成対応や、イメージファイル出力プリンタの追加など、出力/書き出し機能も強化されている。また。3Dモデリングの強化では、2Dスケッチベースのモデリングに対応している。AIによる機能強化では、利用条件解析機能が強化された他、“次のコマンド提案”のアルゴリズムの改善が図られている。その他、ユーザビリティを向上させる多数の改善や機能などが盛り込まれているという。
BricsCAD V24における業種別機能強化としては、土木/測量(BricsCAD Pro)向けや建築/建設(BricsCAD BIM)向けの他、機械設計(BricsCAD Mechanical)向けに機能改善や強化が図られている。機械設計向けとしては、「AutoCAD Mechanical」データとの互換性強化や、2D/3D BOM(部品表)の統合利用、板金書き出し、DXF書き出し、分解図出力の強化などが含まれる。
これら代表的な機能改善や新機能については、図研アルファテック 営業本部 SE課の田中光氏の講演「BricsCAD V24の新たなソリューション」の中でデモンストレーションが行われた。
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