日産自動車は2023年11月24日、英国でのEV(電気自動車)向けの投資計画を発表した。
英国では、「キャシュカイ」「ジューク」のEVモデルに加えて「リーフ」の次期モデルを生産する予定で、将来的には生産車種全てがEVになる。これに合わせて、新型車の研究開発や生産、バッテリー生産などに最大20億ポンド(約3765億円)を投資することで、英国でのEV関連の投資額は最大30億ポンド(約5648億円)に達する。
英国では電池を生産する第3のギガファクトリーを設置し、EV生産のエコシステム「EV36Zero」を拡充する。EV36Zeroでは、車両とバッテリーの生産に必要な電力は、風力発電や太陽光発電のマイクログリッドでまかなう。日産自動車と近隣のサプライヤーに100%再生可能エネルギーを供給するため、日産自動車が持つ太陽光や風力の発電設備の活用に加えて、20MWの太陽光発電設備を新設する。
EV36Zeroの構築には既に10億ポンド(約1882億円)が投じられており、今回発表した投資と併せた額が30億ポンドとなる。
欧州では今後投入する新型車が全てEVになり、2030年までに欧州での乗用車のラインアップを全てEVにする計画だ。英国で生産予定の3モデルは、発表済みのコンセプトカーである「ハイパーアーバン」「ハイパーパンク」「チルアウト」からインスピレーションを得るとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日産が電動車投入計画を上方修正、2030年までにEVなど27車種
日産自動車は電動化戦略の取り組みを加速させる。2030年までの長期ビジョンで電動車の投入計画を示していたが、目標値を引き上げる。 - 日産が電動パワートレインのコストを3割削減、電動車の普及計画に弾みつける
日産自動車は2019年比でコストを30%削減する新開発の電動パワートレイン「X-in-1」の試作品を公開した。 - 日産と三菱自がEVなど値上げ、リーフは上位グレードで100万円アップ
日産自動車は2022年12月22日、電気自動車(EV)の「リーフ」「サクラ」の価格改定を発表した。グレードによって、リーフは37万1800〜102万8500円、サクラは10万100〜16万600円の値上げとなる。 - 日産のEVの累計世界販売が100万台に、軽EVサクラは受注5万台
日産自動車はEVのグローバル累計販売台数が100万台に達したと発表した。 - 日産がブラジルへの投資を拡大、SUV2車種とターボエンジンの生産で
日産自動車は2023〜2025年のブラジル事業への投資額を最大28億レアルに拡大すると発表した。 - 日産自動車が取り組む「社会をデザインする交通安全活動」とは
日産自動車の長谷川哲男氏が「交通安全未来創造ラボ〜社会をデザインする交通安全活動〜」をテーマに行った講演の模様を紹介する。