日産自動車は2023年7月25日、EV(電気自動車)のグローバル累計販売台数が100万台に達したと発表した。
地域 | 台数 |
---|---|
日本 | 約23万台 |
北米 | 約21万台 |
欧州 | 約32万台 |
中国 | 約23万台 |
その他 | 約1万台 |
合計 | 約100万台 |
※2023年6月末時点 |
「リーフ」は2010年12月に発売して以来、販売台数はグローバルで累計65万台に上る。日本、米国、欧州を中心に50カ国で販売されている。
2022年には「アリア」「サクラ」がラインアップに加わった。サクラの発売からの受注は累計で5万台を突破した。日産の調べでは、2022年度の日本国内のEV販売台数のうち4割がサクラだった。自宅充電を訴求することで、首都圏だけでなく、軽自動車の需要が高い郊外のエリアでも選ばれているという。個人ユーザーだけでなく、カーボンニュートラルやBCP(事業継続計画、Business Continuity Plan)の対策で法人や自治体から評価されていることも受注につながったとしている。
サクラの購入者の3割以上が最上級グレードを選択。また、自宅に太陽光パネルを設置して充電を行う購入者が3割だという。
今後は2024年までに横浜工場(横浜市神奈川区)で全固体電池のパイロット生産ラインを設置し、2028年度までに自社開発の全固体電池を搭載したEVを市場投入する計画だ。2019年比でコストを30%削減する電動パワートレイン「X-in-1」も開発中だ。EV用では3つの部品を1つにモジュール化する。全固体電池との組み合わせなどによって、EVのコストを2030年ごろまでにe-POWER搭載車と同等に引き下げることを目指す。
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