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自然エネルギーで自活する街“グリーンシティー”をモデリングする1Dモデリングの勘所(25)(4/4 ページ)

「1Dモデリング」に関する連載。連載第25回は、自然エネルギーで自活する街“グリーンシティー”を取り上げる。まず、グリーンシティーの全体像を考え、次にこれらを構成する要素の定式化を行う。最後に、全体を統合してグリーンシティーのエネルギー収支をモデリングする。

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解析例と考察

 以上を整理すると、発電量は発電用の太陽光発電が、

式22
式22[クリックで拡大]
式23
式23

 風力発電が、

式24
式24

となる。以上の知見を基に、まず、家庭内の1日のエネルギー収支を計算すると図9となる。エネルギー収支が1日単位でバランスしていることが分かる。

家庭内のエネルギー収支
図9 家庭内のエネルギー収支[クリックで拡大]

 次に、グリーンシティー全体の1日のエネルギー収支を計算すると図10となる。なお、ここには家庭内設置の太陽光パネルによる発電量は含めていない。この状態で数日経過すると、それなりに蓄電されることが予想される。

グリーシティー全体のエネルギー収支
図10 グリーシティー全体のエネルギー収支[クリックで拡大]

 今回はグリーンシティーのモデリングを取り上げたが、機械システムとは異なり自然および人を対象とする現象では不確定要素が大きく、これをどのように扱い、どうモデリングするかが鍵となる。今回は理想的な条件でのモデリングを行ったが、これを起点にさまざまな検討が可能と考える。 (次回へ続く

⇒連載バックナンバーはこちら

筆者プロフィール:

大富浩一(https://1dcae.jp/profile/

日本機械学会 設計研究会
本研究会では、“ものづくりをもっと良いものへ”を目指して、種々の活動を行っている。1Dモデリングはその活動の一つである。


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