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日系自動車メーカーの中国事業低迷続く、4カ月連続の前年割れ自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)

日系乗用車メーカーの自動車生産は、半導体の供給改善が進む一方で、中国事業の低迷が続いている。

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マツダ

 マツダの8月のグローバル生産台数は、前年同月比5.3%減の8万7562台と、2カ月ぶりに前年実績を下回った。主力の国内生産が同11.3%減の5万4463台と、2カ月ぶりのマイナス。大幅な伸びを示した前年8月の反動が表れた他、台風6号の影響により2日間の稼働停止を実施したため。車種別では、「CX-30」は同4.6倍と大幅増。北米市場向け新型車の「CX-90」の純増も寄与したが、主力の「CX-5」が同27.4%減と低迷したのが響いた。

 海外生産は、前年同月比6.5%増の3万3099台と2カ月連続で前年実績を上回った。中国は、2023年4月に一汽乗用車への生産委託を終了したものの、新型車「CX-50」の純増や、「マツダ3」が増加したことで同78.3%増と大幅増を記録。4カ月ぶりにプラスへ転じた。

 北米も、メキシコが「マツダ2」の減少で前年同月比1.4%減だったが、米国工場が2直化により同60.7%増と大幅に伸びたため、北米トータルでは同12.5%増と15カ月連続で増加した。一方、タイは、前年4月に日本市場向け「CX-3」の生産を開始した反動の他、タイ向けのマツダ2やCX-30の在庫調整などにより、同45.2%減と3カ月連続のマイナスだった。

三菱自動車

 8社の中で最も落ち込みが目立ったのが、三菱自動車だ。8月のグローバル生産台数は、前年同月比11.0%減の7万4225台と2カ月連続のマイナス。8位のスバルとは約2000台差まで迫った。このうち国内生産は、同2.4%減の3万2636台と2カ月連続で前年実績を下回った。販売好調な新型車「デリカミニ」が純増となったものの、「アウトランダーPHEV」が減少した他、軽EVの「eKクロスEV」および日産向けOEM「サクラ」が一巡した影響が出た。

 海外生産は、前年同月比16.7%減の4万1589台と3カ月連続のマイナス。8社で最も大きな減少幅となった。主要地域の東南アジアは、最大拠点を構えるタイは同5.0%増とプラスを確保したものの、インドネシアが同9.3%減だった。

 また、中国は、22年12月に投入したばかりの新型「アウトランダー」が深刻な販売不振に陥る事態となっており、4月から中国での生産を停止している。10月24日には中国での車両生産や販売から撤退すると正式に発表。エンジンの生産やアフターサービスは継続するが、今回の撤退により2024年3月期の連結決算で243億円の特別損失を計上するとした。

スバル

 スバルの8月のグローバル生産台数は、前年同月比6.3%増の7万2255台と7カ月連続で増加した。唯一の海外拠点である米国生産が好調で、同36.1%増の3万5180台と7カ月連続で増加した。一方、主要拠点の国内生産は、生産ラインの工事に伴う稼働停止などを実施したこともあり、同12.0%減の3万7075台と7カ月ぶりに減少に転じた。8社の国内生産では最大の落ち幅となった。なお、輸出は同12.1%増と7カ月連続でプラスを確保した。

→「自動車メーカー生産動向」のバックナンバーはこちら

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