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日系自動車メーカーの中国事業低迷続く、4カ月連続の前年割れ自動車メーカー生産動向(2/3 ページ)

日系乗用車メーカーの自動車生産は、半導体の供給改善が進む一方で、中国事業の低迷が続いている。

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ホンダ

 ホンダの8月のグローバル生産台数は、前年同月比2.7%減の33万8434台と3カ月連続のマイナスだった。要因は最大市場の中国で、販売不振に加えて、前年がロックダウンから挽回生産を実施したこともあり、同30.9%減と3カ月連続のマイナス。アジアトータルでも同24.9%減と3カ月連続で減少した。

 一方、北米は旺盛な需要に加えて半導体の供給改善により、前年同月比22.1%増と8カ月連続のプラス。それでも、中国の低迷をカバーできず、海外生産は同5.5%減の28万7272台と、3カ月連続のマイナスとなった。

 国内生産は、前年同月比16.7%増の5万1162台と3カ月ぶりに前年実績を上回った。9月の国内販売では、量販車種の「N-BOX」はフルモデルチェンジ直前ながらも同6.6%増とプラスを確保した他、「ヴェゼル」「ステップワゴン」「フィット」などの登録車も2桁パーセント増と高い伸びを示した。

 なお、納期は着実に改善しており、新型車「ZR-V」のHEV は1年以上だが、N-BOXなどの軽自動車や、フィット、ヴェゼル、「フリード」のHEVなどは1〜4カ月程度となっている。

日産自動車

 日産自動車の8月のグローバル生産は、前年同月比3.1%減の27万9237台と2カ月連続のマイナスだった。ホンダ同様に中国が同43.5%減と低迷。なお、この台数は小型商用車(LCV)を手掛ける東風汽車(DFAC)の株式売却に合わせLCVを除いて前年比を比較しており、日産の中国事業として前年実績にLCVを含むと同47.3%減となる。

 一方、北米は好調で、米国は前年同月比8.4%増と5カ月連続のプラス、メキシコは同70.2%増と9カ月連続で増加した。英国も同73.0%増と好調が続いているものの、中国の落ち込みにより海外生産トータルでは、同5.0%減の23万1240台と3カ月連続で前年実績を下回った。

 国内生産は回復基調が続いている。前年同月比7.1%増の4万7997台と16カ月連続のプラス。「エクストレイル」や「セレナ」といった国内市場向け新型車が好調な他、輸出も同36.5%増と増加した。

スズキ

 スズキの8月のグローバル生産は、前年同月比1.7%増の26万353台と2カ月連続のプラスだった。世界生産の3分の2を占めるインドは、同3.5%増と2カ月連続で増加。ただ、パキスタンが政府の輸入規制が解除しても部品調達に支障をきたして減少するなど、海外生産合計は同0.1%減の18万4583台と3カ月連続のマイナスだった。

 国内生産は、前年同月比6.1%増の7万5770台と6カ月連続で増加した。輸出は同25.2%減と落ち込んだものの、国内市場向けが伸長した。9月の新車販売台数でも、「スペーシア」が同35.7%増、「ハスラー」が同34.2%増と主力モデルがそろって大幅に増加した。

ダイハツ工業

 8社で最も好調だったのがダイハツだ。8月のグローバル生産台数は、前年同月比7.1%増の14万5069台と3カ月ぶりにプラスへ転じ、8月として過去最高を更新した。要因は国内生産の回復で、仕入れ先の浅野歯車工作所(大阪府大阪狭山市)の工場火災の影響により6、7月と稼働を停止したため挽回生産を実施。8月の国内生産は同18.8%増の6万9817台と3カ月ぶりのプラスで、8月の国内生産として過去最高となった。

 一方、海外生産は、前年同月比1.9%減の7万5252台と2カ月ぶりのマイナス。マレーシアは新型車効果で同9.9%増と増加したが、インドネシアが好調だった前年の反動などにより同8.6%減と低迷した。

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