リサイクルアルミを100%使用した低炭素型アルミ形材の受注開始:リサイクルニュース
LIXILはリサイクルアルミを100%使用した低炭素型アルミ形材「PremiAL R100」の受注を開始すると発表した。リサイクル材の安定調達と製造技術の構築により、6063材ビレットの量産化に成功している。
LIXILは2023年9月6日、リサイクルアルミを100%使用した低炭素型アルミ形材「PremiAL R100(プレミアル アール100)」の受注を同年10月1日に開始すると発表した。リサイクル材の安定調達と製造技術の構築により、6063材ビレット(円柱/四角柱形状の金属材料)の量産化に成功し、ビル向け建材などを中心に受注生産で展開する。
PremiAL R100では、アルミ形材中間財として、ライフサイクルにおける環境情報を定量的に開示する「エコリーフ」環境ラベルを取得した。建物の生涯を通じて生じるCO2排出量「エンボディドカーボン」の算定にも対応している。原材料調達、輸送、生産までのCO2排出量は3.7kgで、従来のアルミ形材に比べて約75%削減できる。
また、リサイクル材100%のビレット生産の運用、管理について、第三者機関の検証を受けている。建設時に使用する建材について、定量的に環境への影響を示すことができ、低炭素建材を用いた建築物の環境価値向上につながる。
同社は2031年3月期までに、CO2排出量を2019年3月期比で30%削減することを目指している。アルミ新地金は、同社が購入する原材料の中でCO2排出量が最も多く、約27%を占める。新地金を使用せず、リサイクルアルミを使うことで新地金製錬時のエネルギー消費を抑制し、CO2排出量を97%削減可能になるため、目標として掲げている30%削減のうちの約3割を減らせる見込みだ。
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