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設計者CAEって実際どうなの? 実施状況や期待、満足度を読者に聞いた:設計者CAE実態調査 2023(2/2 ページ)
読者調査アンケート「設計者CAEの取り組みに関する実態調査 2023」の結果から一部を抜粋し、設計者CAEの取り組み状況や期待、満足度など、“読者の生の声”をお届けする。
設計者CAEの取り組みを進める上で重要なことは?
設計者CAEの取り組みを進める上で重要なことについては、第1位が「適切なツール選定/導入」、第2位が「ノウハウの蓄積」、第3位が「教育体制の整備/習得機会の提供」という結果となった。その他、「旗振り役(推進者/リーダー)の決定」「経営層の理解」「部門長の理解」などにも回答が集まっており、組織として取り組むことを重視する様子がうかがえる。
さらに、設計者CAEに求められるツール要件について聞いたところ、第1位が「操作性/使い勝手の良さ」、第2位が「解析結果の比較/検討のしやすさ」、第3位が「3D CADとの連携性」という結果となった。
なぜ、設計者CAEを実施していないのか?
一方で、設計者CAEを実施していない現場の声も聞いた。理由の第1位が「予算が確保できないため」、第2位が「組織や体制が整備されていないため」、第3位が「解析に関する知識不足のため」となり、組織の後押しや理解、専門知識のある解析専任部隊の協力が得られにくい状況が見て取れる。
その他、アンケートでは今後の実施意向や設計者CAEの取り組みを始める上で必要なことなどについても聞いている。
設計者CAEに取り組んでいない現場の今後の考えは?
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