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コントローラーと表示器を一体化、ロジック作成から作画まで1つのソフトで完結:FAニュース
シュナイダーエレクトリックホールディングスはHMIのブランド「Pro-face by Schneider Electric」の新製品として、表示/操作/制御を一体化したSTC6000シリーズを発売した。
シュナイダーエレクトリックホールディングスは2023年8月23日、HMI(プログラマブル表示器)のブランド「Pro-face by Schneider Electric」の新製品として、表示/操作/制御を一体化したSTC6000シリーズを発売することを発表した。同日より提供を開始している。
省配線、省スペースでの装置設計が可能に
32点(入力16点、出力16点)のDIO(デジタルI/O
を内蔵しており、表示器の筐体に機能を集約したことで、従来、制御用のPLC(プログラマブルロジックコントローラー)と表示器を2体搭載していた場合と比較して省配線、省スペースでの装置設計が可能となる。
ソフトウェア「GP-Pro EX」で制御用のロジックプログラムと操作用表示画面の作画を開発、管理できるため、ラダー言語で作成したロジックをドラッグ&ドロップで作画のパーツに転用できるなど、工数削減にも貢献する。
食品加工装置や小型加工機のようなシンプルな構成の装置や、温湿度などのアナログ情報の管理を最小限の設備で構築したい農業、植物工場などへの採用を見込んでいる。
同じPro-faceブランドで展開するソフトウェア「Pro-face Connect」に対応しており、組み合わせて使用することでインターネットを活用した遠隔監視やリモートメンテナンスも行うことができる。また同社では、直感的な操作に適した作画コンサルティングサービスも有償で提供している。
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