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Wi-Fi 6E対応の小型無線通信コンボモジュール:組み込み開発ニュース
村田製作所は、Infineon TechnologiesのIC「CYW55573」をベースとした、Wi-Fi 6E対応の小型Wi-Fi/Bluetoothコンボモジュール「Type 2EA」を発表した。Wi-Fi 6Eによる高速低遅延通信に対応する。
村田製作所は2023年7月24日、Infineon TechnologiesのIC「CYW55573」をベースとした、Wi-Fi 6E(6GHz帯)対応の小型Wi-Fi/Bluetoothコンボモジュール「Type 2EA」を発表した。同月より量産を開始する。
CYW55573は、最新のWi-Fi規格となるWi-Fi 6Eに対応。2.4GHz、5GHzに加え、6GHzの周波数帯も使用できる。供給電圧は3.0〜4.8V、インタフェース電圧は1.8Vで、−40〜+85℃の温度範囲で動作する。
2×2 MIMOに対応しており、Wi-Fi 6Eによる高速低遅延通信を可能にした。日本とカナダの電波法認証を取得済みで、米国の電波法認証取得を準備中だ。
サイズは12.5×9.4×1.2mmと小型で、高性能かつノイズに強いシールド構造を有する。また、接続端末のバッテリーを節約するTarget Wake Time(TWT)により、機器の消費電力を削減できる。
主な用途として、ライブ配信カメラやビデオ会議システム、高解像度のデジタルスチールカメラ、監視カメラ、AR(拡張現実)およびVR(仮想現実)デバイスなどの映像配信と受信デバイス、IoT(モノのインターネット)機器などを見込む。
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