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エンジン生産4000万基の日産横浜工場は電動化時代をどう生きるか:電動化(2/2 ページ)
日産自動車は横浜工場でのエンジン生産台数が累計4000万基を突破したと発表した。
横浜工場発で海外生産される可変圧縮比エンジン
可変圧縮比エンジンは横浜工場がグローバルマザー工場となり米国と中国でも生産。また、e-POWERの発電用となる排気量1.5l(リットル)の同エンジンは中国でも生産している。可変圧縮比のグローバル累計生産実績は、2023年6月までに排気量2.0lのタイプが33.2万基、排気量1.5lのタイプが53.3万基に達した。
可変圧縮比エンジンには、既存のエンジンと異なる点が幾つもある。既存のエンジンがピストンとコネクティングロッド、クランクシャフトで構成されているのに対し、可変圧縮比エンジンはピストンからアッパーリンク、ロアリンク、クランクシャフト、コントロールリンク、コントロールシャフト、アクチュエーターリンク、VCRアクチュエーターへとつながる。部品点数も増えている。
ロアリンクやクランクピンへの入力荷重は従来のエンジンの1.9倍となり、高強度かつ高精度な部品の製造技術が不可欠だ。それを組み立てる技術に加えて、圧縮比の変更によってピストンの摺動位置が変わることに対応したフリクション低減と耐久性向上も求められる。また、部品点数が多く複雑な構造であるため、品質管理も必要だ。
これらの課題をクリアした上で、メルセデス・ベンツやサーブが製品化を断念した可変圧縮比エンジンを量産し、海外にも展開してきた。マザー工場としての生産技術の強みを、電動化に求められるさまざまな領域で生かしていく。
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