モーションAI技術の研究開発向け3Dモーションデータセットを発売:人工知能ニュース
ACESとバンダイナムコ研究所は、モーションAI技術の研究開発に活用可能な3Dモーションデータセットの販売を開始した。ダンスの動作を表す6コンテンツと、キャラクター性を反映したスタイルの計42種類のセットだ。
ACESとバンダイナムコ研究所は2023年6月21日、モーションAI(人工知能)技術の研究開発に活用できる、3Dモーションデータセットを発売した。ACESのWEBサイト上で販売している。3Dアニメーション制作やゲーム開発などにも利用できる。
提供するモーションデータセットは、モーションスタイル変換(Motion Style Transfer)など、モーションに関連するタスクを解くAIの研究開発へ活用できる。モーションスタイル変換とは、モーションを「歩く」などの動作の内容を表す「コンテンツ」と、「楽しそうに」などの動作のニュアンスを表す「スタイル」に分解し、別々のコンテンツとスタイルを掛け合わせた新しいモーションを作成する技術だ。
同モーションデータセットは、ダンスの動作を表す6種類のコンテンツと、「かわいい」「荒々しい」などのキャラクター性を反映した7種類のスタイルを組み合わせた計42種類のモーションで構成。キャラクターにジェスチャーやダンスなどをさせて、挨拶や感情表現を表すエモート機能に利用でき、総計147万5826フレームのデータが含まれる。
主要なモーションデータセットと比べてモーションごとの収録データ量が大きく、モーションAIの学習に適している。また、整備された収録環境でプロのアクターの動きを収録し、モーション専門の技術者が処理したデータのため品質が高い。120fpsで収録されており、商用利用も可能だ。
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