入社直後に転職サービスに登録した新社会人が過去最多を更新:キャリアニュース
転職サービス「doda」が「新卒入社直後のdoda登録動向」を発表した。入社月の4月にdodaに登録した新社会人は過去最多となり、調査開始の2011年比で約30倍になっている。
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」は、2023年6月14日、「新卒入社直後のdoda登録動向」を発表した。同調査は、過去13年間のdoda会員登録者数のうち、新社会人で入社月の4月にdodaに登録した数を分析したものだ。2023年、入社月の4月にdodaに登録した新社会人は、調査を開始した2011年以降で過去最多となった。
2011年比で新卒の登録者数が約30倍に増加
入社月の4月の段階でdodaに登録した新社会人の数は、2011年比で約30倍に増加している。増加した要因の1つとして、新社会人が含まれるZ世代での価値観の変化があると考えられる。
近年の終身雇用制度の崩壊や働き方改革の推進、新型コロナウイルス感染症がもたらした経済の混乱など、Z世代は「はたらく」ことの価値観が大きく変化するのを目の当たりにしてきた。
それにより、自身の「はたらく」将来に不安を抱くようになり、自らの市場価値を高めることを強く意識するようになっている。また、社会的にも「個」を尊重する動きがあることから、Z世代は従来の世代に比べて「自分らしさ」「自分がしたい仕事」を重視し、自らキャリアを構築していきたいという強い思いが増しているように見受けられる。
2023年度の新社会人が就職活動をしていた2022年は、入社するまで配属先が分からない「配属ガチャ」を懸念する学生もおり、自らの「はたらく」希望をかなえるための手段として、転職を柔軟に考える傾向が一層強くなっている。入社月から転職サービスに登録する新社会人が増えている背景には、こうした価値観の変化があるとみられる。
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