エッジ展開を簡素化、最適化するソフトウェアプラットフォーム:エッジコンピューティング
デル・テクノロジーズは、エッジ展開を簡素化かつ最適化するエッジ運用ソフトウェアプラットフォーム「Dell NativeEdge」を発表した。大規模環境での安全なデバイス導入やリモート管理、マルチクラウドアプリケーションの自動化を可能にする。
デル・テクノロジーズは2023年5月23日(現地時間)、エッジ展開を簡素化かつ最適化するエッジ運用ソフトウェアプラットフォーム「Dell NativeEdge」を発表した。同年8月から世界50カ国の顧客、OEM、パートナーに提供開始する。
NativeEdgeは、大規模環境での安全なデバイス導入やリモート管理、マルチクラウドアプリケーションの自動化を可能にする。ゼロトラスト機能を備え、顧客のエッジ資産全体のアプリケーションやインフラストラクチャを保護し、セキュリティリスクを軽減する。
同社のエンドツーエンドのポートフォリオに含まれる多様なハードウェアと統合することで、ゼロタッチの導入とオープンなシステム設計が可能になり、あらゆる企業のエッジ用途に対応できる。
約100社の顧客を対象にNativeEdgeによる経済効果を検証したところ、エッジ資産の75%を管理する製造業が、NativeEdgeへの投資から3年で最大130%のROI(投資利益率)達成。さらに、エッジ資産の運用コスト削減、展開時間の短縮といった導入効果を得ていることが分かった。
同社は今後、変化するITニーズに応えるため、ワークロードやデータ配分の最適化を支援するエッジソリューションのポートフォリオを拡張し、as-a-Serviceとして提供していく。
また、小売企業向けのエッジソリューション「Dell Validated Design for Retail Edge」は、ピッキングや出荷、配送など店舗と倉庫での業務を簡素化し、従業員の生産性を改善する。ローカルワイヤレスソリューションの「Dell Private Wireless with Airspan and Druid」は、優れた信頼性と安全な無線接続を提供する。
他に、ネットワークファブリックの構築とパフォーマンスの管理を簡素化する「Enterprise SONiC Distribution by Dell Technologies 4.1」、エッジの展開スピードをさらに高速化するモジュール型のデプロイメントサービス「Dell ProDeploy Flex」などを提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- オムロンが産業用PCをクラウドネイティブへ、「Red Hat OpenShift」の採用で
レッドハットは、オムロンが産業用PC向けに開発を進めている「仮想化制御プラットフォーム」のPoC(概念実証)のコンセプトモデルに、Kubernetesプラットフォーム「Red Hat OpenShift」が採用されたと発表した。 - オムロンが構想する産業用PCの仮想化を「マイクロクラウド」で実現
コグニザント(Cognizant)は、「EdgeTech+ 2022」のオムロンブースにおいて、プラテクソ(Praxteo)のエッジコンピューティングプラットフォームを活用した産業用PC向けソリューションを披露した。 - 生産ラインのDXを支援、拡張性の高い産業用小型PCを発売
リコーインダストリアルソリューションズは、ユニット拡張タイプの産業用小型PC「RICOH iF」シリーズを発売した。ユニットの組み合わせにより、さまざまなインタフェース仕様や機能に対応できる。 - 処理速度を倍増したIoTゲートウェイの新製品を発表
ぷらっとホームは、IoTゲートウェイの新製品「OpenBlocks IoT FX1」を発表した。小型サイズと高い堅牢性はそのままに、MPUに「i.MX 8M Plus QuadLite」を採用したことで、消費電力を抑えながら処理速度が従来品の2倍以上となっている。 - エッジデバイスを遠隔管理するIoT基盤、NTTコムが「SDPF Edge」提供開始
NTTコミュニケーションズは2022年1月18日、データ利活用基盤である「Smart Data Platform」において、新たにエッジコンピューティングサービス「SDPF Edge」を提供開始すると発表した。SDPFのサービスなどをオンプレミス環境で実行可能にする。 - AIエッジコンピューティングの社会実装拡大へ、OKIがコンテストを実施
OKIは2021年12月15日、AI(人工知能)エッジコンピュータの社会実装を広げることを目指したイベント「AIエッジ・カンファレンス&ソリューションコンテスト2021」を開催。AIエッジコンピュータの世界の広がりを訴えるカンファレンスを開催するとともに、同社のAIエッジコンピュータ「AE2100」を活用した新たなソリューションの成果を評価するコンテストを実施した。