処理速度を倍増したIoTゲートウェイの新製品を発表:エッジコンピューティング
ぷらっとホームは、IoTゲートウェイの新製品「OpenBlocks IoT FX1」を発表した。小型サイズと高い堅牢性はそのままに、MPUに「i.MX 8M Plus QuadLite」を採用したことで、消費電力を抑えながら処理速度が従来品の2倍以上となっている。
ぷらっとホームは2022年10月5日、IoT(モノのインターネット)ゲートウェイの新製品「OpenBlocks IoT FX1」を発表した。2023年初頭の出荷開始を予定しており、価格はオープン。
OpenBlocks IoT FX1は、「OpenBlocks IoT」シリーズの高い堅牢性を備えつつ、MPUに「i.MX 8M Plus QuadLite」を採用。これにより、消費電力を抑えながら、処理速度が従来品の2倍以上となっている。
PoE(Power over Ethernet)に対応し、Ethernetケーブルでの受給電が可能となっている。配線や電源供給に制約があるような設置場所でも使用できる。また、ファンなどの可動部分を排しており、堅牢性に優れる。平均故障間隔を示すMTBF値は、PoEやDC給電時で187万時間だ。
IoTゲートウェイソフトウェア「FW5」を搭載するため、IoTゲートウェイに通常必要とされる、デバイスごとの接続プログラムの開発が不要。Webブラウザ上で接続設定できる。
MQTTやRESTなど、クラウドやWebサーバで用いられるプロトコルに対応し、主要クラウドサービスにノーコードで接続できる。また、Lua言語スクリプトを追加することで、FW5未対応のIoTデバイスにもノーコードで接続可能だ。
FTPサーバやクライアント機能も備えており、CSVファイルなどを自動的に送受信できる。無線通信規格は、IEEE 802.11規格の無線LANやBluetoothに加えて、オプションの拡張モジュールを用いることで、LTEやEnOcean、ミスター省エネ、地域BWAなどにも対応できる。
サイズは91.9×114.8×25mm(突起物を除く)で、重量は152g。−20〜+55℃で動作する。2GBのLPDDR4をメインメモリに搭載したほか、32Gビットのストレージ(eMMC)を備えた。microSDスロットも搭載しており、追加ストレージにも対応する。
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