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オムロンが産業用PCをクラウドネイティブへ、「Red Hat OpenShift」の採用でエッジコンピューティング(1/2 ページ)

レッドハットは、オムロンが産業用PC向けに開発を進めている「仮想化制御プラットフォーム」のPoC(概念実証)のコンセプトモデルに、Kubernetesプラットフォーム「Red Hat OpenShift」が採用されたと発表した。

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 レッドハットは2023年2月27日、オムロンが産業用PC向けに開発を進めている「仮想化制御プラットフォーム」のPoC(概念実証)のコンセプトモデルに、Kubernetesプラットフォーム「Red Hat OpenShift」が採用されたと発表した。オムロンは既存顧客向けに同PoCを用いた提案を開始し、2025年をめどにRed Hat OpenShiftを利用した仮想化制御プラットフォームの本格稼働とグローバル展開を目指す方針だ。

 オムロンの仮想化制御プラットフォームは、工場内の個別の機械や装置、システムに最適化されたファームウェアを組み込んだPLCなどのハードウェアベースの制御機器に替えて、産業用PC上に構築したコンテナプラットフォームのソフトウェアによって制御することをコンセプトとしている。産業機器へのいわゆるクラウドネイティブの導入であり、将来的にオムロンは同プラットフォームを中核とした産業用PC向けのコンテナ化ソリューションの「コンポーザブル・サービス化」を支援していく考えだ。

レッドハットの森須高志氏
レッドハットの森須高志氏

 レッドハット テクニカルセールス本部エコシステムソリューションアーキテクト部 シニアソリューションアーキテクトの森須高志氏は「今後より要求が厳しくなる少量多品種生産への対応では生産ラインの柔軟な組み替えが求められるが、その都度PLCのファームウェアを書き換えるなどしていると手間がかかる。これをコンテナとソフトウェアに置き換えるのが仮想化制御プラットフォームの考え方だ」と語る。

 オムロンは仮想化制御プラットフォームの構想を2021年11月の「ET&IoT 2021」などで公表。2022年4月には、オムロン製産業用PCへのRed Hat OpenShiftの実装を開始し、同年9月にはインストールテストを完了している。このインストールテストのデモアプリケーションとしては、Red Hat OpenShiftを用いたコンテナプラットフォーム上でEtherCATドライバやソフトウェアPLCを動作させてリアルタイム性が求められる回転機構の制御を実行しつつ、カメラによって認識したハンドジェスチャーに合わせてLEDの方向表示を制御するアプリケーションも同時に動かすものとなっている。

 なおオムロンは、2022年11月の「EdgeTech+ 2022」において、仮想化制御プラットフォームのパートナーソリューションとしてRed Hat OpenShiftを紹介していた(その他のパートナー企業は、コグニザント、プラテクソ、アモルフシステムズ)。

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