この記事は、2023年5月29日発行の「日刊MONOist」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
製造業の品質不正問題がとどまることなく続いています。2023年4月にはダイハツ工業の側面衝突試験における不正が発覚した他、5月にはポール側面衝突試験での不正も発覚し、品質への信頼が揺らいでいます。さらに、2023年5月19日には2021年に不正が発覚した日立アステモの検査不正に関する調査結果が発表され、不適切な検査方法が40年以上続いてきたことが明らかになりました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日立アステモの検査不正は1983年から、今後はテスト自動化に投資
日立Astemoは2021年12月に公表したブレーキ部品やサスペンション部品の検査不正に関する調査結果を発表した。 - ダイハツの認証不正、トヨタ社長「×を○に修正するより根が深い」
ダイハツ工業が、海外向け4車種の側面衝突試験において認証申請時の不正行為があったと発表した。 - 「品質力は落ちている」と半数強が回答、現場担当者が懸念する3つの要因とは
MONOistでは2023年1月31日に「品質」に関するオンラインセミナー「転機を迎える製造業の品質と信頼」を開催し、187人の来場者にアンケートに回答いただいた。その中で現場での実情が見える内容について抜粋し、現場の課題感について紹介する。 - 「タイマーで故障を偽装し部品を売る」島津製作所子会社による悪質不正行為の全容
島津製作所は、同社子会社の島津メディカルシステムズで行われていた保守点検業務に関する不正行為の内容について、外部調査委員会による調査結果を発表した。島津メディカルシステムズ熊本営業所では、タイマーにより意図的に装置が故障したかのように見せかけ、保守部品を売るという不適切行為が行われていたことが2022年9月に発覚している。 - 三菱電機が子会社の品質不正調査を完了、41社中5社12件は多いのか少ないのか
三菱電機が子会社における品質不適切行為に関する調査結果を発表。5社で12件の不適切行為が確認された。