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廃プラをアップサイクルして製品化する取り組みを開始:サステナブル設計
スワニーとミヨオーガニックは、持続可能なモノづくりを支援する「アップサイクリング・ワークスペース」を開始した。廃棄プラスチックをアップサイクルし、新たな価値を持つ製品として生まれ変わらせる。
スワニーは2023年5月10日、ミヨオーガニックと共同で、持続可能なモノづくりを支援する企業向けの取り組み「アップサイクリング・ワークスペース(UCWS)」を開始すると発表した。廃棄プラスチックをアップサイクルし、新たな価値を持つ製品として生まれ変わらせる。
UCWSでは、社会福祉協議会と企業が連携し、プラスチックリサイクルのコストや、リサイクル原料を使用した製品品質の担保という課題を解消しながら、持続可能なモノづくりをする。
企業から排出される廃プラ資源を回収し、社会福祉協議会が洗浄、分別、粉砕まで実施して再生材化。廃プラの再生にかかる工程を企業向けサービスとして実施し、社会福祉協議会関連で勤務する障がい者の雇用も創出する。
スワニーは、設計から部品成形、製品化を、ミヨオーガニックは資源回収から流通網の構築を担当する。顧客企業は自社内でアップサイクルするために、再生材化材料のままの購入もできる。
この取り組みは、同社が拠点を置く長野県伊那市から開始。第1弾プロダクトには、ミヨオーガニックの自社製品である歯磨きペーパー用ケースを製作した。
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