Rapidusがimecのコアプログラムに参加、最先端300nmパイロットラインなどを活用:製造マネジメントニュース
Rapidusは、ベルギーの半導体研究機関であるimecと先端半導体研究の領域で長期的かつ持続可能な協力を強化するため、imecのコアパートナープログラムに参加すると発表した。
Rapidusは2023年4月4日、ベルギーの半導体研究機関であるimecと先端半導体研究の領域で長期的かつ持続可能な協力を強化するため、imecのコアパートナープログラムに参加すると発表した。
Rapidusとimecは2022年12月に協業への覚書を締結し、具体的な協力方法などを模索してきた。今回のコアパートナープログラムへの参加はその一環である。
imecのコアパートナープログラムは2005年に開始され、5nm以下の集積回路プロセス技術の分野における世界トップクラスのファウンドリー、IDM(Integrated Device Manufacturer)、ファブレス、材料および装置のサプライヤーなどが参加し、独占的で緊密な研究開発を行っている。このプログラムは、最先端の半導体製造装置を設置したimecの最新のクリーンルームを基盤とし、産業界のニーズを先取りした技術の研究を行える。
Rapidus代表取締役社長の小池淳義氏は「imecのコアパートナープログラムに参加することで、Rapidusはimecの先端技術やシステムソリューション、最先端の300mmパイロットライン、そして広範なパートナーネットワークを利用することができるようになる。2nmの量産技術を確立するという目標を達成するには、国際的な連携が不可欠で、imecはこの目標を実現していく上で重要なパートナーである」とコメントしている。一方、Imecの最高経営責任者(CEO)であるLuc Van den hove(ルク・ファンデンホーブ)氏は「Rapidusは、日本が世界の半導体エコシステムにおいて主導的な地位を取り戻すための礎となる企業だ。パートナーシップを通じてわれわれは、Rapidusが最先端の2nmチップの量産技術を確立する上で必要となる研究開発を支援する」と述べている。
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