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三菱電機が初のFAプライベートフェア、デジタル技術による進化したモノづくり提案FAニュース(2/2 ページ)

三菱電機はFA機器事業の新製品をユーザーに紹介する「FAプライベートフェア2023」を初めて開催した。

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カメラの死角も3Dモデルで再現、ライン停止時のダウンタイムを大幅削減へ

 4階の会場では3Dシミュレーションソフトウェア「MELSOFT Gemini」をライン設計モードと装置設計モードに分けて紹介。デジタル空間上でライン変更などを事前に検証することで、想定した作業者、ロボット、AGVなどの数で設定したサイクルタイムを達成できるのかなども確認でき、現場で装置を立ち上げた際の手戻りを大きく減らせる。

 装置設計においても、MELSOFT Geminiはロボットやコンベヤー、加工機など生産ラインの構成に必要な機器パーツを3000種類近く内蔵しており、ドラッグ&ドロップと容易な操作で、最適な生産設備やレイアウトを3Dで構築できる。ブースでは、名古屋製作所におけるサイクルタイム短縮効果なども合わせて展示していた。

3Dシミュレーションソフトウェア「MELSOFT Gemini」装置設計のシミュレーション画面 3Dシミュレーションソフトウェア「MELSOFT Gemini」の展示ブース(左)と、装置設計のシミュレーション画面(右)[クリックで拡大]

 会場では三菱電機の「システムレコーダー」との組み合わせによる、事後保全におけるMELSOFT Geminiの活用方法も提案した。システムレコーダーは複数の装置、機器の稼働データや装置の動画を記録することで、異常発生時の原因究明を早め、ダウンタイムの大幅短縮を図る事後保全ソリューションだ。

 ただ、動画を撮影するカメラの死角で事象が発生するケースもある。その際に、ログデータを基に異常時の状態をMELSOFT Geminiの3Dモデルによって再現することで、カメラの死角やそもそも見えなかった装置内部の動作を確認することができる。海外工場などの遠隔地においても現地に行かなくても迅速なトラブル対応が可能になる。ブースでは、同会場に置かれたアルコール噴射、検温サポートをする協働ロボットを監視する映像とその3Dモデルを表示していた。

アルコール噴射、検温サポートをする協働ロボットMELSOFT Geminiで表示した3Dモデル アルコール噴射、検温サポートをする協働ロボット(左)と、MELSOFT Geminiで表示した3Dモデル(右)[クリックで拡大]

 その他、FA機器とITを組み合わせて生産工程を高度化する三菱電機のソリューション「e-F@ctory」と親和性の高いソフトウェア、機器を提供するe-F@ctory Allianceパートナー12社が製品、サービスの展示を行った。モノづくり系YouTuberのものづくり太郎氏による特別講演や、三菱電機やパートナー企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進事例紹介などのセミナーも開かれた。

 三菱電機では2023年3月16日から、FAプライベートフェア2023の各展示内容やセミナー動画を紹介するオンライン展も開催する。また、プライベートフェアは今後、全国各地で毎年開催していくとしている。

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