LIXILが玄関ドアの構造を再発明、子扉に全てのデバイスを集約した「XE」を発表:イノベーションのレシピ(2/2 ページ)
LIXILが次世代玄関ドア「XE」を発表。錠やラッチ、電気錠などあらゆるデバイスを袖部の機能ユニット(子扉)に納める新たな構造を採用しており「玄関ドアの常識を一新する、構造の再発明」(同社)とする。
「XE」の開発期間は5年
機能ユニットへのデバイスの集約で課題になったのがドアの開閉を担うラッチだ。従来のドアと連動するラッチに替えて、機能ユニットにローラーラッチを組み込むことで対応した。ローラーラッチの耐久試験などについては、従来のTOSTEMブランドの玄関ドアと同じ内容をクリアしており十分な性能を確保できた。
玄関ドア本体のデザイン自由度の向上に合わせて、ガラスやセラミックタイル、鋼板(金属調、木目調など)、板張り調をそろえるとともに、バーハンドルもさまざまなオプションを選択できるようにしている。板張り調デザインでは、扉の上から下まで伸びるシームレスな縦長ハンドルを用意した。この他、幅32mmに抑えたスリム枠や丁番隠し構造、煙返しをなくしてドア枠と扉部の出幅をそろえたフラット設計により、外壁になじみやすいデザインとなっている。
機能ユニットへのデバイス集約で実現する先進機能では、スマートロックシステム「FamiLock」を標準で装備している。オプションとはなるものの、自動開閉ドアも利用できる。スマートフォンアプリの操作で開閉するシステムに加えて、センサー検知によるノーアクションで自動開閉するシステムも2023年6月に発売する予定だ。
川口氏は「常識を一新するXEの開発には約5年かかった。当初は既成概念に捉われないという開発は難航したが、後付けの自動開閉システム『DOAC』などを手掛ける中でマインドが変わっていき、今回のコンセプトに行き着いた。XEは、TOSTEMブランドの玄関ドアのフラグシップの位置付けだが今後さらに展開を拡大していけるのではないか」と述べている。
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