「Dunlop」テニスボールのプラ製包装材を削減、紙製のフタとラベルを採用:製造マネジメントニュース
住友ゴム工業は、地球環境に配慮したサステナブルな取り組みの一環として、「Dunlop」のテニスボールに使用しているプラスチック製包装材の削減を進めている。
住友ゴム工業は2023年1月13日、地球環境に配慮したサステナブルな取り組みの一環として、「Dunlop(ダンロップ)」のテニスボール「ダンロップ フォート」と「Dunlop Australian Open(ダンロップオーストリアンオープン)」の包装で使用しているプラスチック製のふたを紙製に変更することを発表した。
さらに、練習球の「St. James(セント・ジェームス)」「St. James Premium(セントジェームスプレミアム)」「DUNLOP HD(ダンロップ・エイチディー)」の包装でも、プラスチック製のふたを廃止し、ラベルをプラスチック製のシュリンク包装から紙製に変える。いずれも、2023年春頃に従来の包装から新しい包装に順次切り替わる予定だ。
「St. James」「St. James Premium」「DUNLOP HD」のプラスチック製のふたを廃止し、シュリンクラベルは紙製に変更しボトルの中に入れた状態に変更[クリックで拡大] 出所:住友ゴム
上記の取り組みにより、国内で年間約20トン以上のプラスチック使用量を削減する見込みだ。海外でも、2024年以降、国と地域の特性に合わせた同様の対応を進めていく。
同社は、中期計画の取り組みとして「ESG経営の推進」を掲げており、サステナビリティ長期方針として「はずむ未来チャレンジ2050」を策定し、その一環としてさまざまな取り組みを行っている。
一例を挙げると、スポーツ事業では、2030年までに包装材に使用されるプラスチック使用量を半減させることを目指している。2022年には、取り組みの一環として、全豪オープンに使用するプラスチック製ふたを廃止した。将来的には、包装材だけでなく、テニスボールそのものについても、CO2削減に貢献するサステナブルな原材料へ削減に貢献するサステナブルな原材料へ切り替えるべく、研究と開発を進めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 住友ゴムがタイヤ生産をスマート化、日立「Lumada」とPTC「ThingWorx」を採用
住友ゴム工業、日立製作所、PTCジャパン、AIやIoTを活用したプラットフォームにより、高品質かつ高効率なタイヤ生産を実現するシステムをグローバルに構築するための本格的な協業を開始する。今後は、2025年までに同システムを住友ゴムの国内外12拠点のタイヤ製造工場に導入する計画である。 - 住友ゴム、天然ゴムのき裂先端の結晶化挙動を解明
住友ゴム工業は、天然ゴムのき裂先端の結晶化挙動を解明した。今回の研究成果を生かし、従来品よりも破壊しにくいゴムや摩耗性能に優れたゴムを開発する。 - 新技術がてんこもりの新型「エナセーブ」、住友ゴムが技術説明
住友ゴム工業は2019年11月20日、東京都内で技術説明会を開催し、同年12月1日から販売を開始する乗用車用タイヤ新商品「エナセーブ NEXTIII(ネクストスリー)」の開発に貢献した次世代技術を紹介した。 - タイヤ製造プロセスを可視化、住友ゴムの新シミュレーション技術
住友ゴム工業は、タイヤ製造プロセスに用いるシミュレーション技術「Tyre Manufacturing Simulation」を開発した。この技術を使えば、タイヤ製造の各工程で起こる現象を可視化して製品の品質を正確に予測できるという。 - ブリヂストンと住友ゴムが注目する天然ゴム資源「ロシアタンポポ」
タイヤの主原料である天然ゴムは「パラゴムノキ」から産出されている。パラゴムノキが熱帯で生育することもあって天然ゴムの生産地は東南アジアに集中しているが、このことはタイヤ産業にとっては大きなリスクになっている。そこで、パラゴムノキに替わる天然ゴム資源として注目されているのが「ロシアタンポポ」である。 - トヨタの材料解析クラウドサービスで住友ゴムがタイヤゴム材料開発を加速
住友ゴム工業は、オンラインで「材料解析クラウドサービスを活用した実証実験説明会」を開催し、2022年4月12日に発表した「ゴム材料開発における解析時間を100分の1以下に短縮〜トヨタ自動車の材料解析クラウドサービスを活用〜」の取り組み内容について詳しく説明した。