検索
ニュース

産業向けドローンによる点検サービスを導入、設備点検費用を削減ドローン

Liberawareの屋内空間専用産業向けドローン「IBIS」による点検サービスを、トクヤマが導入した。その結果、従来の点検方法に比べて、ニューサスペンションプレヒーターの点検に必要な工期を短縮し、設備点検費用を削減できた。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 Liberawareは2022年12月22日、屋内空間専用の産業向けドローン「IBIS(アイビス)」による点検サービスをトクヤマに導入したと発表した。トクヤマでは、従来の点検方法に比べて工期を短縮し、設備点検費用を削減できたという。

キャプション
セメント製造設備外観(左)と点検の様子(右)[クリックで拡大] 出所:Liberaware

 総合化学メーカーのトクヤマは、ロータリーキルン(回転窯)を用いてセメントを製造している。ロータリーキルンはニューサスペンションプレヒーターを用いて予熱する必要があるが、同ヒーターは複数のサイクロン(固気分離装置)で構成される。

 このサイクロン内を中心に、IBISを用いて点検を実施。IBISのサイズは191×179×54mm(プロペラガード含む)、バッテリーを含む重量は185gと小型で、狭小空間や粉塵が舞う環境下でも問題なく飛行できる。

キャプション
「IBIS」の外観と飛行する様子[クリックで拡大] 出所:Liberaware

 IBISを活用することで、サイクロン内部に特殊な足場を設置する必要がなくなり、その設置工期や費用を削減できた。

 点検後は、撮影した動画データを提供するほか、3次元モデルやオルソ画像、点群化データにも加工できる。目視点検では不可能な精度でデータを見える化することで、従業員全員が設備の状況を把握できるようになる。

キャプション
「IBIS」で撮影した映像から生成したサイクロン内部にある内筒の3次元モデル[クリックで拡大] 出所:Liberaware
キャプション
サイクロン内部のオルソ画像[クリックで拡大] 出所:Liberaware

 トクヤマでは今後、点検データを蓄積しながら、時間基準保全から状態基準保全へと設備の管理を移行し、計画的な保全に取り組むとしている。

⇒その他の「ドローン」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る