船に「スターリンク」を試験導入、高速通信で自律運航やリアルタイムなやりとり:船も「CASE」
日本郵船は2022年12月26日、Space Exploration Technologies(スペースX)が運営する衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」のトライアル利用をグループ会社のエヌワイケイ・シップマネジメントの管理船で実施したと発表した。
日本郵船は2022年12月26日、Space Exploration Technologies(スペースX)が運営する衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」のトライアル利用をグループ会社のエヌワイケイ・シップマネジメントの管理船で実施したと発表した。
トライアル利用はコンテナ船で実施し、北米大陸沿岸では従来の通信速度を大きく上回る結果を得られたという。今後は通信速度向上を図るとともに、セキュリティリスクへの対策を徹底することで、さまざまなパートナーと海事イノベーションを創出していく。
現在、船と陸の通信は高軌道の衛星を利用しているため、船上での通信速度は陸上に比べて遅い。通信速度を上げるには高額な大容量通信を使用する必要がある。スターリンクは低軌道衛星を利用しているため、高速かつ低額な大容量通信を実現している。
スターリンク導入によって、船上で働く乗組員が陸上の家族や友人と円滑にコミュニケーションが取れるようにし、労働意欲の維持や向上につなげたい考えだ。また、船と陸の間でビデオ会議を利用できるようになるなど、メールや電話に頼っていた業務連絡がスムーズになる。機器の不具合やトラブル、乗組員向けの遠隔医療などでリアルタイムな陸上支援が得られ、安全運航への貢献が期待できる。
さらに、開発中の自律運航技術や、航行海域の気象・海象情報の船陸間共有、船内業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)などでもスターリンクを活用することを視野に入れている。
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