G-SHOCK 40周年を機に復刻・進化を遂げた“ジェイソンモデル”はベゼル着脱可能:デザインの力(1/2 ページ)
カシオ計算機は、耐衝撃ウォッチ「G-SHOCK」ブランドの新製品として、着脱式ベゼルの採用により異なるデザインが楽しめる「G-B001」を2023年1月27日に販売開始する。本稿では、時計新製品発表会で語られた企画背景やデザインコンセプトなどについて紹介する。
カシオ計算機は2022年12月1日、時計新製品発表会を開催し、耐衝撃ウォッチ「G-SHOCK」ブランドの新製品として、着脱式ベゼルの採用により異なるデザインが楽しめる「G-B001」を、2023年1月27日に販売開始すると発表した。本稿では、時計新製品発表会で語られた企画背景やデザインコンセプトなどについて紹介する。
G-SHOCKの人気モデル「DW-001」を復刻・進化させた「G-B001」
G-B001は、「カプセルタフ」というコンセプトの下、1994年に発売された“NEXAX”「DW-001」の復刻モデルとして、その特徴的な丸みを帯びたフォルムやデザインを継承すると同時に、樹脂ベゼルを取り外すと内部からメタルベゼルが現れる着脱式ベゼルを新たに採用することで、さらなる進化を遂げた新製品となる。
DW-001は、従来の角ばったG-SHOCKとは一線を画す曲面を基調としたベゼルのデザインが、映画『13日の金曜日』に登場する殺人鬼ジェイソンのマスクに似ていることから“ジェイソン”の愛称でも知られる人気モデルだ。2023年に40周年を迎えるG-SHOCKのアニバーサリーイヤーを機に、初代モデルのDW-001に敬意を払いながら、コンセプトを再解釈し、新たにG-B001として復刻、進化させた。
ちなみに、2010年に一度DW-001の復刻モデルとして「G-001」が発売されているが、初代DW-001に搭載されていたサーモセンサー機能は、復刻モデル(今回のG-B001も含む)では非搭載となっている。
G-SHOCKにカプセルトイのようなワクワクや驚きを
G-B001は、カプセルで包み込む「カプセルタフ」という初代モデルのコンセプトを踏襲しながら、そこに“包み込まれたカプセルが開く”という現代解釈を新たに加え、「カプセルトイのように、中に何かが入っていて、開けた時のワクワクや新たな驚きを感じられるものにしたかった」と、カシオ計算機 技術本部 企画開発統轄部 企画部 第一企画室の井ノ本脩氏はG-B001の企画背景について語る。
ただ、企画当初は、G-B001のコンセプトに対する疑問、実現性や構造、サイズ感などに関する懸念の声や指摘もあり、検討フェーズに入るまでに苦労もあったという。その際、支えになったのが、G-SHOCKがこれまで培ってきた40年間の飽くなき挑戦であり、「カーボンコアガード構造やメタルカバード構造、さらにはベゼルの交換構造など、さまざまな進化に挑戦してきたG-SHOCKの技術を踏襲することで、G-B001のコンセプトが成り立つのではないかという考えに行き着き、実現に向けた検討に入ることができた」と井ノ本氏は振り返る。
G-SHOCKが培ってきた技術を融合し、カプセルタフ×コアタフを実現
その結果、G-B001では初代モデルから継承する「カプセルタフ」と、カーボンコアガード構造とメタルカバード構造による「コアタフ」の技術を掛け合わせた、これまでにないG-SHOCK、DW-001の進化のカタチを実現することに成功した。
具体的には、着脱可能な2色成形の樹脂製カプセルベゼルの下に、金属製のインナーメタルベゼルが隠された構造を採用しつつ、内部モジュール(G-B001ではBluetooth機能やLEDバックライトを搭載している)をカーボンファイバー強化樹脂ケースでしっかりと保護。そして、初代モデルと同じように、ショックアブソーバー、裏面カバーを搭載する。また、バンドに関しては、従来金属パーツがインサートされていた部分をファインレジン材に置き換え、バンド交換可能な構造へと進化させている。「過去、ベゼルの交換構造を備えたモデルもあったが、G-B001は、1本でベゼルを着脱して2wayで楽しめる仕様になっている」(井ノ本氏)。なお、バンド交換に対応するのは、セットボックスとして販売される「G-B001MVE」(交換用の樹脂ベゼルとバンドを同梱)のみとなる。
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