Azure Kinect DKを活用した“疑似MR”機能を搭載する「XVL VR Plus」の最新版:VRニュース
ラティス・テクノロジーは、デジタル擦り合わせを支援する製造業向けソリューション「XVL Studio VR Plus オプション」(以下、XVL VR Plus)の最新バージョンの提供を2022年11月21日から開始すると発表した。
ラティス・テクノロジーは2022年11月16日、デジタル擦り合わせを支援する製造業向けソリューション「XVL Studio VR Plus オプション」(以下、XVL VR Plus)の最新バージョンの提供を同年11月21日から開始すると発表した。
XVL VR Plusは、3D CADで設計した大容量3Dデータを基に変換したXVLデータを用い、没入感のある組み立て検証作業をVR(仮想現実)空間で体験できるソリューションだ。2019年に提供開始して以来、多くの企業のデジタル検証に活用されているという。
最新バージョンでは、Microsoftが提供するコンピュータによる先進的な視覚モデルや音声モデルを実現するための開発者向けキット「Azure Kinect DK(Developer Kit)」を利用し、VR空間に自分の手足や他の作業者、設備や部品といった周辺環境の“今”の状態を、点群モデルとしてリアルタイムに取り込むことができる「疑似MR(複合現実)機能」を実装した。
例えば、ハーネスなど柔軟物の動きがリアルタイムにVR空間に再現されるので、現物の簡易モックアップを利用しながらVR空間で周辺部品との位置関係や部品取り付け時の力の加減を確認するなど、よりリアルな作業性の検証が行える。また、VR空間で現物を利用しながら組み立てトレーニングが行えるため、より高い理解度で実際の組み立て作業に取り掛かることができるようになる。
今回の最新バージョンの提供により、実環境に近い、高精度な3Dデジタルツインの構築が可能となり、実機完成前にVR空間上でさまざまなシミュレーションを実施することで、大幅なリードタイム短縮につなげられるとする。
なお、最新バージョンの開発には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「Connected Industries 推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業」の一環である「サプライチェーンの迅速かつ柔軟な組換えに資するデジタル技術の開発支援」で得られた成果を一部活用しているという。
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