女性管理職調査、64.4%が「家庭の制約がなければ管理職を希望する」【訂正あり】:キャリアニュース
「しゅふJOB総研」が「女性管理職」に関するアンケート調査結果を発表した。女性管理職を「希望する」は26.5%だったが、家庭の制約がなく、100%仕事のために時間を使うことができる場合は、管理職を希望する人が64.4%となった。
ビースタイルグループの調査機関「しゅふJOB総研」は2022年10月26日、「女性管理職」をテーマにしたアンケート調査の結果を発表した。同調査は、時短の転職求人サイト「スマートキャリア」と求人サイト「しゅふJOB」の登録者(女性)を対象としたもので、596人から有効回答が寄せられた。
【訂正】当初、「家庭の制約がなければ、管理職を希望する女性は85%」としていましたが、ビースタイルグループからの要請で数値と図版を修正しました(2022年11月15日)
初めに、管理職(1人以上の部下がいるチームの責任者)として就業した経験を尋ねたところ、23.8%が「ある」、76.2%が「ない」と回答した。
次に、管理職になることを希望しているか尋ねた。その結果、「希望する」が1.8%、「条件によっては希望する」が24.7%となり、26.5%が管理職になることを希望していることが分かった。なお「希望しない」は60.7%、「どちらでもよい」は12.8%だった。
女性管理職を増やすポイントは、管理職を続けやすい「雰囲気」
政府は2020年代のなるべく早い時期に女性管理職比率を30%にするという目標を掲げている。そこで、回答者に妥当だと思う女性管理職比率を尋ねたところ、トップ3は「50%程度」(29.7%)、「わからない」(24.0%)、「40%程度」(16.4%)となった。
次に、女性管理職を増やすにはどうすれば良いと思うかを尋ねた。その結果、「結婚や出産をしても管理職として続けやすい雰囲気を職場に作る」(77.0%)が最も多かった。次いで「拘束時間ではなく成果で給与を決める仕組みを導入する」(47.7%)、「在宅勤務が認められる業務を増やす」(38.6%)となっている。管理職になる上で、結婚や出産に伴う時間的制約がハードルになっていることがうかがえる。
「もし結婚や出産をしても家庭の制約がなく、100%仕事のために時間を使うことができるとしたら、あなたは管理職になることを希望しますか」と尋ねたところ、「管理職を希望する」が20.4%、「条件によっては管理職を希望する」が64.6%で、家庭の制約がなく100%仕事に時間を使えれば管理職を希望する人が64.4%を占めた。家庭の制約が、女性にとって管理職希望の大きな妨げになっていると考えられる。
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