自律移動ロボットやAGVなどの試作開発向けソフトウェアパッケージを発売:ロボット開発ニュース
パナソニック アドバンストテクノロジーは、自律移動ロボットや無人搬送車などの試作開発向け自律移動ソフトウェアパッケージ「@mobi」を発売した。移動機構を有するロボットに搭載することで、自律移動が容易に可能となる。
パナソニック アドバンストテクノロジーは2022年10月3日、自律移動ロボットやAGV(無人搬送車)などの試作開発向け自律移動ソフトウェアパッケージ「@mobi(アットモビ)」の販売を開始した。
@mobiは、スマートフォンやPCで操作できるアプリケーションと@mobiキッティング済みの自律移動コントローラー、顧客のシステムに合わせて選定したセンサーで構成される、オールインワンパッケージだ。移動機構を有するロボットに@mobiを搭載することで、自律移動が容易に可能となる。
2輪差動型や無限軌道型、アッカーマン機構など、さまざまな種類のロボットに搭載可能できる。組み込みに必要なインタフェースを備えることで、平均2〜4週間で自律移動の動作確認を完了できる。
GUIで容易に操作でき、スマートフォンやPCなどから目標地点と通過点を指定することで、自動で最短経路を見出して自律移動する。公開しているWebAPIを用いて、既に利用しているアプリケーションに組み込むこともできる。
障害物回避機能を備え、リアルタイムに障害物を回避して移動する。スロープや起伏がある地形では、オプションの3Dセンシング機能で高低差を考慮した自律移動が可能だ。特徴量が少ない森林やトンネルなどの環境でも、自己位置を高精度に推定できる。
工場屋内や建屋間向けのAGVやロボットアームを備えた自走式ロボット、一般道向けの搬送ロボット、多用途四輪車などに適する。同社は、ロボットへの組み込みまで基本費用で対応するほか、追加の組み込み開発にも別途対応する。
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