連載
スピーカーのモデリング〜電気、機構、音響の連成問題、3つの現象を回路で表現〜:1Dモデリングの勘所(12)(5/5 ページ)
「1Dモデリング」に関する連載。連載第12回では、スピーカーのモデリングを考える。構造/原理を確認して機能構造マップを作成し、これを基にモデリングする。その際、電気系、機構系、音響系の3つの系を回路で表現し、各系を結び付ける関係式を導出することにより、スピーカー全体系のモデリングを行い、電気系、音響系を機構系に縮約してスピーカーの伝達特性を導出する。最後に「Modelica」によるモデリング例を示す。
Modelicaによるモデリング
図10にModelicaを用いてモデル表現した結果を示す。これは図7の電気、機構、音の全体表現に相当する。回路表現に比べて、直感的に理解することが可能である。ただ、このためには内部で式をModelicaのルールに従って記述しておく必要がある。
図11に、全体系の等価機構系変換モデルを示す。これは図8下図に相当する。
参考文献:
- [3]大富、平野|製品・システムの複合化に対応した設計を支援〜対話形式で解きほぐすModelica活用法〜|第24回 スピーカをモデリングする|機械設計 2021年12月号
次回から数回にわたって、これまで言葉としては何度か登場してきたModelicaについて、その背景、概要、具体例を紹介する。 (次回へ続く)
筆者プロフィール:
大富浩一(https://1dcae.jp/profile/)
日本機械学会 設計研究会
本研究会では、“ものづくりをもっと良いものへ”を目指して、種々の活動を行っている。1Dモデリングはその活動の一つである。
- 研究会HP:https://1dcae.jp/
- 代表者アドレス:ohtomi@1dcae.jp
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