タントにアウトドア向けの新モデル、スーパーハイトワゴンで多様なニーズ取り込む:車両デザイン
ダイハツ工業は2022年10月3日、軽スーパーハイトワゴン「タント」シリーズにアウトドア向けの「タント ファンクロス」を追加して発売したと発表した。タント ファンクロスは使い勝手の良さを受け継ぎながら、アクティブさやタフさを表現したスタイルと専用装備でアウトドア志向のユーザーを取り込む。「タント カスタム」やタントの福祉車両版にも一部改良を実施した。
ダイハツ工業は2022年10月3日、軽スーパーハイトワゴン「タント」シリーズにアウトドア向けの「タント ファンクロス」を追加して発売したと発表した。タント ファンクロスは使い勝手の良さを受け継ぎながら、アクティブさやタフさを表現したスタイルと専用装備でアウトドア志向のユーザーを取り込む。「タント カスタム」やタントの福祉車両版にも一部改良を実施した。
タントシリーズの月間販売目標台数は1万2500台だが、タント ファンクロス含む事前受注は2万8000台に上る。2〜3カ月で納車できるよう準備を進めている。生産は滋賀(竜王)工場(滋賀県竜王町)で行う。
タントシリーズのうち、新モデルとなるタント ファンクロスの比率は2割以上を目標にしていたが、事前受注で25%に達しているという。実車を見てから検討したいという声もあり、さらなる比率拡大も見込む。価格はタントが138万6000〜177万1000円、タント カスタムが178万2000〜199万1000円、タント ファンクロスが172万1500〜193万500円となる。材料などの価格高騰の影響はあるものの、販売価格に反映するのは“最後の手段”だとしている。
タント ファンクロスは、内外装でアウトドアシーンに調和するアクティブ感とタフさを表現した。インテリアには、汚れたり濡れたりした荷物を置いても手入れしやすい撥水シートや防水加工シートバックを専用装備として採用している。夜間の積み下ろしに役立つラゲージルームランプやUSBソケットも備えている。
タント カスタムはフロントを中心に立体感を強調。室内はブラックを基調とし、レザー面積を増やしたシート表皮やメッキ加飾などによって上質で迫力のあるスタイルに進化させた。また、荷室の2段調節式のデッキボードや、9型のスマートフォン連携ディスプレイオーディオを採用し、使い勝手を向上させた。
タント ファンクロスはタントシリーズの中で、コロナ禍で混雑を避けながら外出したいというニーズや、手軽にアウトドアやキャンプを楽しみたいという声に応える役割を担う。軽乗用車のうち、スーパーハイト系の構成比は45%に上り、市場拡大に伴いユーザー層やニーズが多様化してきた。さまざまなニーズに応えるため、タント ファンクロスを投入する。さらに、「ロッキー」「タフト」「アトレー」など、さまざまなラインアップでアウトドアのニーズに応えていく。
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