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MLCCの需要増加に対応、京セラが鹿児島国分工場内に新工場棟建設:工場ニュース
京セラは、積層セラミックコンデンサーの需要増加に対応するため、鹿児島国分工場内に第5-1-2工場を建設する。2023年2月より建設を開始し、2024年5月から新工場棟の稼働を順次開始する予定だ。
京セラは2022年8月17日、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)内に、第5-1-2工場を建設すると発表した。2024年5月から新工場棟の稼働を順次開始し、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要増加に対応する。
新工場棟は鉄骨6階建てとなり、建築面積は7197m2、延床面積は3万7600m2となる。MLCCの生産容量の拡大や技術開発力の強化、将来を見通した生産スペース確保などを目的として建設する。工場および一部の生産設備を含めた投資総額は、約150億円となる。
既設の研究棟は2022年9月より解体し、2023年2月から新工場の建設を開始。新工場棟の稼働は、2024年5月から順次開始する。
MLCCは、通信端末や半導体関連機器の小型化と高機能化、5G普及に伴うデータセンターの増設、ADAS(先進運転支援システム)およびEV技術の高度化など、需要の増加が見込まれている。こうした需要に対応するため、同社は新工場棟の建設を決定した。
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