ニュース
ラストワンマイル物流の事業化に向け、自動配送ロボットの実証実験を開始:ロボット開発ニュース
新エネルギー・産業技術総合開発機構は、ラストワンマイル物流の事業化に向け、開発した自動配送ロボットを用いた実証実験を実施する。4つの技術開発テーマを採択し、2022〜2024年度にわたり事業を実施する。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2022年6月23日、ラストワンマイル物流(物流拠点や小売店舗などから住宅などへの配送サービス)の事業化に向け、開発した自動配送ロボットを用いた実証実験を実施すると発表した。
NEDOは今回、「革新的ロボット研究開発基盤構築事業」における技術開発テーマとして、京セラコミュニケーションシステムの「中型中速配送ロボットを複数台利用する、多様な地域内サービス提供の実証および、雪上走行技術の研究開発」、ZMPの「自動宅配ロボットの複数台同時配送を実現する遠隔管理システムの確立と安全性の実証」、パナソニック ホールディングスの「人共存下における配送ロボット・運行管理システムの開発と住宅街などでの配送サービスの実現」、Yperの「ラストワンマイル配送の現場を無人化する自動積み下ろし機能を有した自動配送ロボットの開発」の4テーマを採択した。
屋外環境を安全に走行するための遠隔監視および操作システムの開発、ロボットの自律移動機能開発、実際のサービスを実施予定の環境あるいは実際のサービス実施環境に限りなく近い環境における実証実験、安全および安心に関わるエビデンスの収集の3点を実施項目に挙げている。
本事業は、2022〜2024年度にわたり実施する予定で、予算は3年間合計で約5億7000万円となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- あの壊れないロボットが4足歩行のヤギに、力強い遠隔操縦ロボも――iREX2022サービスロボットレポート
コロナ禍を経て開催の時期や規模で影響を受けた「2022国際ロボット展(iREX2022)」。本稿では、サービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。4足のヤギ型ロボットで話題をさらった川崎重工業のヒューマノイドロボットや、本田技術研究所と人機一体の遠隔操縦ロボット、社会実装が進みつつある自動配送ロボットなどに注目が集まった。 - ロボットの“付き添い”を不要化、フルリモートの自動配送サービス実現に前進
パナソニックは2022年4月15日、「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」域内で、保安要員なしでの小型低速ロボットを使った自動配送サービスの道路使用許可を取得したと発表した。 - つくば市内で自動配送ロボットによる公道走行の商品配送サービス開始
パナソニック ホールディングスは、楽天グループおよび西友と共同で、つくば市内において自動配送ロボットの公道走行による商品配送サービスの提供を開始した。 - 8社参加のロボットデリバリー協会が発足、自動配送ロボットの公道走行基準策定へ
川崎重工業、ZMP、TIS、ティアフォー、日本郵便、パナソニック、ホンダ、楽天グループの8社は「一般社団法人ロボットデリバリー協会」を発足したと発表した。 - ホンダと楽天が自動配送ロボットの走行実証実験、全長約500mを自動走行
本田技術研究所と楽天グループは、自動配送ロボットの走行実証実験を開始した。自動配送機能を内蔵しており、筑波大学構内の宿舎周辺や一部公道の全長約500mを自動走行する。 - GSを拠点とするロボット配送の公道実証を開始、複数店舗の商品配送は「国内初」
ZMPは2021年2月8日〜26日にかけて、ENEOSホールディングスやエニキャリと共同で、飲食店など複数店舗の商品を宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」で配送する実証実験を公道で実施中。ロボットを活用して複数店舗の商品を配送するのは「国内初」(ZMP)の試みという。