将来のデザインを担う若手を支援する「グッドデザイン・ニューホープ賞」新設:デザインの力
日本デザイン振興会は、新たなデザイン賞「グッドデザイン・ニューホープ賞」を新設し、2022年5月11日から第1回の受付を開始した。将来のデザイン分野を担う世代の活動を支援することを目的とし、在学中の学生や修了直後の若手人材によるデザインを対象とする。
日本デザイン振興会は2022年5月11日、学生などを対象とした新たなデザイン賞「グッドデザイン・ニューホープ賞」を新設し、同日から第1回の受付を開始したことを発表した。
企業やプロのデザイナーらが手掛けた商品/サービスなどを対象とする「グッドデザイン賞」に対して、グッドデザイン・ニューホープ賞は、将来のデザイン分野を担う世代の活動を支援することを目的とし、在学中の学生や修了直後の若手人材によるデザインを対象とする。そのため、商品化や実現化されていない、大学/専門学校などでの課題制作や卒業制作、自主研究で手掛けたデザインで応募できる。
賞金の他、受賞者が参加できる活動支援プログラムも用意
受付期間は2022年5月11日〜7月15日で、個人またはグループでの応募とし、2022年4月1日時点で個人またはグループの全員が日本国内の各種専修専門学校/大学/大学院に在籍していること、または2021年6月以降に卒業/修了していることが条件となる。これらの条件に該当していれば年齢制限なく応募できる。
応募作品は、個人/グループが独自に創作し、2017年4月以降に制作されたもので、2022年12月3日の受賞発表日に公表できることが条件となる。併せて、各種権利の侵害がなく、関係教育機関や企業などとの間で応募に関して支障がないことも確認しておく必要がある他、複数人共同で創作したグループ作品などを応募する際は、グループを構成する全員の同意が必要となる。
応募カテゴリーは、製品などに代表される「物のデザイン」、建築や施設、環境といった「場のデザイン」、コンテンツやプログラム、メディアなどに関する「情報のデザイン」、サービスやシステム、取り組みなどを対象とする「仕組みのデザイン」の4つが用意されている。
応募は公式Webサイトから行う。出品手数料は2022年度実施分に限り無料で、同一年度に同じ個人/グループが応募できる作品点数は1点までとしている。
審査に関しては、2022年8月に一次審査が行われ、同年12月3日に最終審査会および受賞発表を公開形式で開催する予定。最優秀賞(1点)には賞金30万円、優秀賞(7点)には賞金5万円の他、記念品と表彰状が贈られる。入選作品に関しては特に点数制限は設けていない。また、受賞発表後には、受賞者が参加できる活動支援プログラム(企業でのインターンシップやワークショップへの参加など)を提供するとしている。
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