テレワーク中に私用で仕事を中断する「ちょい抜けワーク」を約8割が経験:キャリアニュース
アドビが、「テレワークと理想の働き方」に関する調査結果を発表した。家庭の用事で仕事を中断する「ちょい抜けワーク」を77.7%が経験しており、91.8%が、「柔軟な働き方を認める企業で長く働きたい」と回答した。
アドビは2022年4月25日、「テレワークと理想の働き方」に関する調査結果を発表した。
同調査の対象者は、週1回以上テレワークをしている20〜49歳の全国のビジネスパーソン500人。まず、テレワーク中に育児や家事を挟みつつ働くことが会社で認められているか尋ねたところ、「認められている」と82.4%が回答した。
「認められている」と回答した412人に、家事や育児、来訪者の対応など仕事以外の用事で仕事を中断することになった経験があるかを尋ねたところ、全体の34.5%が「頻繁にある」と回答した。「時々ある」は43.2%となり、77.7%がテレワーク中に私用で仕事を中断する「ちょい抜けワーク」を経験していることが分かった。
また、こうしたフレキシブルな働き方を認める制度があれば、その会社でより長く働きたいと思うか尋ねた。その結果、「とても思う」が48.4%、「どちらかというと思う」が43.4%となり、91.8%が柔軟な働き方を認める企業で長く働きたいと考えていることが分かった。
業務資料のフィードバック、効率的だと思う方法と現状にギャップあり
次に、テレワーク中に業務資料をチームの人からどのようにフィードバック(確認、修正、承認)してもらっているか尋ねた。最も多かった回答は「メールやチャットなど、データファイルとは別のツールで、文章でコメントする」(63.2%)だった。2位は「電話やWeb会議で、口頭でコメントする」(52.4%)、3位は「データファイル上で、それぞれが個別に修正履歴やコメントを入れて、それぞれがメールやファイル共有サービスで送る」(28.6%)となっている。
フィードバック方法のうち「1つのデータファイルをクラウドで共有して、複数人が同じファイルにコメントを入れたり編集したりする」は5位で、約2割(23.8%)にとどまった。この方法は、最も効率的だと思う方法の順位では2位(21.8%)で、現状と効率的だと思うフィードバック方法が乖離していた。
「テレワーク中の資料確認で困ったこと」については、「複数人からコメントをもらい、1つにまとめることが面倒」(41.4%)が最も多かった。次いで「コメントが入ったファイルをどこに保存したのか分からなくなる」(40.5%)となっている。
多様な働き方が増えている中、働く時間、場所にとらわれることなく、効率的に働ける環境が求められているが、対面での会議などこれまでのやり方に頼っていると、今まで以上に業務遂行に時間がかかることがある。業務の効率化と柔軟な働き方を両立するには、クラウドで共同編集しながら資料を確認するといった新しい方法が求められていると言えそうだ。
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