着用しても疲れにくい小型軽量のARグラス「Nreal Air」、視覚負担も軽減:ウェアラブルニュース
Nrealは2022年4月25日、同社が発売したAR(拡張現実)グラスNreal Airについての製品説明会を開催した。小型かつ軽量で、長時間着用しても疲労感が生じにくい点を大きな特徴とする。
Nrealは2022年4月25日、同社が発売したAR(拡張現実)グラス「Nreal Air」についての製品説明会を開催した。小型かつ軽量で、長時間着用しても疲労感が生じにくい点を大きな特徴とする。
OS問わずスマホの映像を再生可能
Nreal Airはグラス型のコンシューマー向けARデバイスで、スマートフォンと接続して使用する。日本国内では2022年2月からKDDI、ドコモの通信キャリア2社を通じて販売開始した。全体のデザイン感はサングラスをイメージし、日常使いでも違和感のないフォルムに仕上げたという。
使用時のサイズは148×52×159mmで、約79グラム、3DoF(Degree of Freedom)のヘッドトラッキングシステムを搭載する。Nreal 副社長のJoshua Yeo氏は「Nreal Airの大きな特徴がこの小型軽量であるという点だ。他社のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などは重く、長時間着用することが難しい。一方でNreal Airは着用時に疲れが生じにくく、長い時間着用しやすい」と説明した。
単眼解像度は1080pで、リフレッシュレートは60Hz。視野角は約46度で、角解像度は最大49ピクセル/度である。ARグラス上で再現される映像サイズは、4mの距離では130インチ相当、6mの距離では201インチ相当になる。ウルトラリニアスピーカーとサウンドチェンバーを搭載しており、映画やゲームなどの映像と併せて音声も楽しめる。
別売りの「Nreal Streaming Box」を使用することで、OSを問わずスマートフォンで再生した映像をNreal Airに投影して視聴できる。また、Nreal Airはデバイス使用時の視覚への負担に配慮した設計を施しており、第三者認証機関であるテュフ ラインランドからもハードウェアレベルの「低ブルーライト・フリッカーフリー」認証を取得した。同認証を取得したのは「Nreal Airが初めて」(Yeo氏)という。
Nrealは産業向けの展開も進める
Yeo氏は現時点でのARグラスの用途について、観光やイベントなどでの活用が多く見られると語った。観光地や博物館、展示会でのARナビゲーションなどで、音声に加えて映像で解説を行うことで、利用者の一層の理解を促進する効果が期待できる。この他、教育やリモートワークなどの活用も挙げられる。また、欧州などの海外と日本での活用事例を比較すると、海外では屋外で映画やゲームを楽しむために使うことも多いが、日本国内では屋内での使用が多いとした。
今回のNreal Airはコンシューマー向けだが、Nrealでは産業向けの展開として、海外の自動車工場で、生産ラインの情報を活用したアプリケーションなどを通じた業務自動化といった用途や、生産現場での社員の教育用途で導入を検討している事例があるという。
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