モビリティの主役交代の歴史に思いをはせる
以前、海外出張があったころ、私は空港の売店で雑誌を自分のために買って帰るのが好きでした。ほとんどが自動車雑誌で、時々ファッション誌も買いました。ファッション誌は大抵同じタイトルの日本版があるので知名度や内容のトーンはよく分かりますが、自動車雑誌の場合は当地でポピュラーなのか分からずに購入していました。それでも、その国のトレンドに少し踏み込めるような気がして、自分の中では定番のお土産でした。
先日、少し遠出をしたときにも(もちろん国内ですが)、現地で本を入手しました。立ち寄った書店には地域に関する本を集めた棚があり、なかなか興味深いラインアップだったので4冊も買ってしまいました。
一番のお気に入りは「青函連絡船の人びと」(写真:本橋成一、文:佐藤滋、津軽書房)という写真集です。そう、行先は函館でした。青函連絡船の船内、青森駅や函館駅、乗客、乗組員、売店のスタッフなど、青函連絡船にかかわる普通の人々を切り取っています。青函連絡船が運航していた当時のインタビューも要所要所に挟まれていました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ≫過去の編集後記
- 電通も狙うMaaS市場、地域の移動手段としてデジタル化できるかがカギ
電通とMONET Technologies(モネ)、東京海洋大学は2019年9月4〜5日、東京都内で水陸連携マルチモーダルMaaS(Mobility-as-a-Service、自動車などの移動手段をサービスとして利用すること)の実証実験を行った。電通は、地域の利便性向上など魅力向上を図る一環で、移動手段の1つとして船を活用することを狙う。都心で実績や経験を蓄積し、地方や離島などに船を含むMaaSのノウハウを低コストに展開したい考えだ。 - 今も昔も安全航行の要! 富士通が挑む「見張りの完全自動化」
「IT企業がなぜ自動運航船に?」と不思議に思うかもしれない。しかし、異業種ゆえに海運企業や造船企業にはない観点から可能性に挑んでいる。とはいえ、なにゆえ富士通は、自動車の自動運転よりはるかに困難な分野に“異業種”の立場から取り組んだのか。先に紹介した技術報の公開から2年を過ぎた現時点におけるアップデートを中心に、自動運航船関連技術のプロジェクトに携わる担当者に聞いた。