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NEC、商品棚の在庫状態をAIで可視化するクラウドサービスの提供を開始:スマートリテール
NECは、小売店舗の商品棚の状態をAIが可視化することで、在庫管理を効率化するクラウドサービス「NEC棚定点観測サービス」の提供を開始した。
NECは2022年2月25日、小売店舗の商品棚の状態をAI(人工知能)が可視化することで、在庫管理を効率化するクラウドサービス「NEC棚定点観測サービス」の提供を開始した。
NEC棚定点観測サービスは、事前の学習用画像として商品棚の画像を1枚登録するだけで、店内のカメラ映像を基にAIがリアルタイムで商品棚の在庫状態を可視化する。
専用のモバイルアプリケーションを用いて、歪みを補正した商品棚の画像をスマートフォンから容易に確認できる。商品補充の優先度を表示する機能や、作業指示などに活用できる手書きメモ機能も搭載している。
商品棚の映像に人物が映り込んだ場合も、人物消去機能によってプライバシーに配慮しつつ、映像を管理できる。
同サービスは、カメラを含めたクラウドサービスとして提供するため、大掛かりなカメラ設置工事なしで導入できる。店舗の映像はクラウドに保存されることから、店舗の外や本部からも状況確認をして、効率的に管理できる。
価格は、カメラ込みの初期費用が7万4800円、月額費用は3980円からとなる(いずれも税別。契約はカメラ単位)。同社では2023年度末までに1000契約を目指す。
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