製造業や物流業向けの動線計測サービス、UWB技術で広範囲高精度の計測が可能:製造業IoT
パーソルプロセス&テクノロジーは、「製造業、物流業向け動線計測サービス」の提供を開始した。工場の重機や従業員の動線、荷物や機材の位置情報といったデータを取得し、行動エリアや内容、移動に要する時間などを可視化する。
パーソルプロセス&テクノロジーは2022年1月27日、重機や従業員などの位置情報や動線を可視化する、「製造業、物流業向け動線計測サービス」の提供を開始した。
同サービスでは、工場の重機や従業員の動線、荷物、機材の位置情報といったデータを取得し、行動エリアや内容、移動に要する時間などを可視化する。
データ計測には、独自開発したUWB(Ultra Wide Band)デバイス「PPT-TN01」を用いる。計測範囲が3〜5mまでに限定されるビーコンと異なり、30mまでの範囲で計測できるため、少ない設置台数で、誤差を数10cm単位に抑えた高精度な計測が可能となる。
専門知識を有するエンジニアが事前にヒアリングし、バッテリー容量や重量などのデバイス設計から、設置、データ取得、データ分析用のWeb環境構築、レポート作成までをサポートする。また、顧客の要望に応じて、収集したデータの活用コンサルティングにも対応する。
現状の動線の可視化や、改善施策を講じた後の効果検証といった単一的な測定の場合、電源工事や配線工事なしで設置した当日より活用できる。
価格は、計測および位置情報(CSV)の提供のみの場合で1日30万円から、もしくは1週間で50万円から。可視化レポート(HTML)も提供するプランでは、1日60万円から、1週間で100万円からとなる(いずれも税別)。
同社は、2020年4月からPPT-TN01を用いた小売業向けの動線計測サービスを開始している。製造業や物流業での需要が大きかったことから、今回両業種向けのサービスも開始することとなった。
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