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TSMCの国内半導体ファウンドリーが12/16nmプロセスに対応、投資規模は1兆円へ工場ニュース

台湾TSMCとソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソーの3社は、TSMCが国内に建設を予定している半導体ファウンドリーの運営企業であるJASMに、デンソーが約3.5億米ドル出資すると発表した。JASMのファウンドリーは、12/16nmのFinFETプロセスに対応し生産能力も増強するため、設備投資額を約86億米ドル(約9800億円)に増やす。

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 台湾TSMCとソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソーの3社は2022年2月15日、TSMCが過半の株式を所有する「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing株式会社」(以下、JASM)に対して、デンソーが約3.5億米ドル(約400億円)の少数持分出資を行うと発表した。この出資によりデンソーはJASMの10%超の株式を取得する。

 デンソーの出資発表と併せて、JASMが熊本県菊陽町で2022年に建設を開始し、2024年に稼働を計画している半導体ファウンドリーの製造プロセスについて、これまで公表していた22/28nmプロセスに加えて、12/16nmのFinFETプロセスによる製造も行えるように能力を強化することも明らかにした。また、300mmウエハー換算での月間生産能力も、当初計画の4万5000枚から22%増となる5万5000枚に増強される予定。これらの能力強化と生産能力増強に伴い、JASMのファウンドリーの設備投資額は、当初想定の約70億米ドル(約8100億円)から約86億米ドル(約9800億円)に増える。

 JASMの設備投資では、日本政府が2021年度補正予算で計上した「先端半導体生産基盤整備基金」の6170億円から、投資額の2分の1に当たる約4000億円の支援が行われるとみられていた。今回の設備投資の増額により、日本政府からの投資額も約4900億円まで拡大する可能性がある。

 なお、ソニーセミコンダクタソリューションズは、JASMに約5億米ドルを出資し、20%未満の株式を取得する予定になっている。

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