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半導体の国内産業基盤確保へ、経産省が3ステップの実行計画製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

経済産業省は2021年11月15日、「第4回 半導体・デジタル産業戦略検討会議」において半導体産業基盤緊急強化パッケージとして3ステップの実行計画を示した。

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 経済産業省は2021年11月15日、「第4回 半導体・デジタル産業戦略検討会議」において半導体産業基盤緊急強化パッケージとして3ステップの実行計画を示した。

3つのステップで半導体産業基盤を確保

 さまざまな産業において半導体不足は深刻化している。一方で、DX(デジタルトランスフォーメーション)などデジタル技術の活用が必須となる中で、これらを支える半導体はますます重要性を増しており、経済安全保障の考え方からも国家としての確保策が求められているところだ。

 経済産業省では2021年6月に半導体産業やデジタル産業を国家戦略として推進する「半導体・デジタル産業戦略」を取りまとめているが、今回は3ステップでの支援策を示した。

 まず、ステップ1として「IoT用半導体生産基盤の緊急強化」を行い、国内での半導体製造拠点の流出や空洞化を抑え、生産基盤の確保を図る。同時にステップ2としては「日米連携による次世代半導体技術基盤」の確立を進め、先端技術開発でも国際競争に負けない体制を作る。そしてステップ3として「グローバル連携による将来技術基盤」の確立により、世界に先行する新たな技術を開発することで技術革新による優位性を作り出すという計画だ。

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半導体産業復活の基本戦略[クリックで拡大] 出所:経済産業省

半導体工場の誘致と国内工場の刷新

 ステップ1の「IoT用半導体生産基盤の緊急強化」については、既にTSMCがソニーグループと協力して熊本県に新工場を建設する動きが出てきているが、基本的には有力の半導体メーカーの国内工場誘致と、既存の国内工場の先進設備への刷新支援という2つの方向性で取り組みを進める。既設設備刷新への支援については、半導体メーカーの「著しい生産性向上などにより安定供給に資する製造設備の入れ替えや増設」を対象に事業費の支援を検討する。対象としているのはアナログ半導体、パワー半導体、マイコンなどである。

 経済産業省では、安全保障上の問題や産業基盤の強靭化や戦略的自律性、国内部素材、装置メーカー、地域、周辺半導体関連企業の活性化などを支援の理由に挙げている。今後は「他国に匹敵する支援とそれを支える法的枠組みを構築し、複数年度にわたる継続的な支援を行う」(経済産業省)という。

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既存製造設備の刷新と強靭化への考え[クリックで拡大] 出所:経済産業省

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