ブラザー工業が「デザインファクトリー」導入、試作から小ロット生産をその場で:3Dプリンタニュース
スワニーは、同社とローランド ディー.ジー.、C&Gシステムズ、丸紅情報システムズの4社がパートナーシップを通じて提供、販売するコンパクト生産システム「デザインファクトリー」の導入事例として、ブラザー工業の取り組みを公開した。
スワニーは2022年1月26日、同社とローランド ディー.ジー.、C&Gシステムズ、丸紅情報システムズ(MSYS)の4社がパートナーシップを通じて提供、販売するコンパクト生産システム「デザインファクトリー」の導入事例として、ブラザー工業の取り組みを公開した。
「デザインファクトリー」は、3Dプリンタ、3D CAMソフトウェア、3Dモデリングマシン、超小型成形機で構成され、設計者が限られた現場スペースで、試作から小ロット生産まで行えるソリューションである。従来工法とデジタルツールを駆使したモノづくりに強みを持つスワニーが考案したもので、設計者のアイデアをすぐに、その場でカタチにできる“スマートファクトリー”として位置付けられている。
試作用途に加え、将来的には量産部品の小ロット生産へ
過去、ブラザー工業では、開発者が自身のアイデアを具現化したり、確認したりする際、その試作品の製作を外注しており、時間やコスト、手配の手間などが課題となっていた。そして、2006年に設計開発の効率化を目的に3Dプリンタを導入。試作品製作の外注数を大幅に削減するとともに、2Dから3Dへのシフト、設計手法のデジタル化を推進しながら、3Dプリンタの適用可能性を実証してきた。
今回、3Dプリンタ導入の目的を“設計開発の効率化のため”と位置付けてきたブラザー工業は、その目的の実現にふさわしいソリューションとして「デザインファクトリー」を採用し、同社 瑞穂工場(愛知県名古屋市)の地下にある3D造形室内に設置した。
既に、ブラザー工業では試作用途を中心に「デザインファクトリー」を積極的に活用し始めており、試作手配工数の削減、試作期間短縮、試作費用削減といった導入効果が得られているという。
今後、ブラザー工業では「デザインファクトリー」の活用を現在の試作用途だけにとどめず、量産材料による試作を可能にするスワニーの3Dプリント樹脂型「デジタルモールド」技術の活用検討を進め、量産部品の小ロット生産の実現にも期待を寄せる。
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