スマート工場化など工場DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みは着実に広がっているにもかかわらず、大きな成果が出せずに悩んでいる製造業の話を多く聞きます。そんな中でも「さらに浸透を広げ成果を生み出すためには何が必要か」についてある識者と話しているときに「なるほど」と思ったことがありました。
その識者は「工場DXを推進するには技術の要素だけではできないのに、ベンダーや企業内の推進者が技術の話ばかりするので、食い違いが起こる。課題の本質を切り分けて考えることが必要だ」と話していました。確かに、今まで「スマート工場化で成果が出ない」としていた企業が、技術面でクリアできない課題があってプロジェクトが止まったケースは少ないような気がします。
そこで、あらためて、スマート工場化を進める中で必要な要素を考えてみると「4つのD」に集約できるのではないかと思い付きました(ちょうど頭文字がDになる言葉を考えました)。
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