サイクルタイムを約30%、消費電力を50%以上減らす高圧水部品洗浄機:FAニュース
スギノマシンは、超高圧で水を噴射して部品のバリ取りや洗浄をする、高圧水部品洗浄機「JCC 104 WIDE」「JCC 403 U-JET」の販売を開始した。従来機と比べてサイクルタイムを約30%短縮し、消費電力を50%以上削減する。
スギノマシンは2021年12月21日、超高圧で水を噴射して部品のバリ取りや洗浄をする、高圧水部品洗浄機「JCC 104 WIDE」「JCC 403 U-JET」の販売を開始した。両機種の発売により、販売中の「JCC 421 UT」「JCC 303 TT」と併せて、「JCC(ジェットクリーンセンタ)」シリーズ全機種のリニューアルが完了する。
気中洗浄タイプのJCC 104 WIDEは、最高50MPaの高圧水を噴射して部品のバリや切りくずを除去する。水中洗浄タイプのJCC 403 U-JETは、機内の洗浄槽に溜めた水にワークを浸し、水中で最高50MPaの高圧水を噴射してワークの内部まで洗浄できる。
両機種ともに省エネパッケージ「JCC-eSmart」を標準搭載し、CNCプログラムで圧力指令を設定したり、タレットでノズルチェンジをして洗浄部位ごとに圧力を自由に変更できる。求められる洗浄、バリ取りの品質に応じて、高圧水発生ポンプの動力を最適化することで消費エネルギーを最小限に抑える。これにより、消費電力を従来機比で50%以上削減可能だ。
また、JCC-eSmartでは、高圧ポンプを駆動するサーボモーターの停止確認を監視できるため、より安全にワークを交換可能だ。欧州安全規格にも対応する。
駆動部の性能を強化し、早送り速度が従来機比25%速い60m/分となり、加速度が70%向上した。これにより非洗浄時間が大幅に短縮し、従来機と比べてサイクルタイムが約30%短縮する。
ワークの外観を洗浄する低圧洗浄機能の性能も強化した。流量を最大29L/分に増やすことでワーク表面のコンタミ除去能力を高め、室内洗浄機能により切粉の再付着を防ぐなど、清浄精度を向上している。
ストロークはX軸が750mm、Y軸が500mm、Z軸が500mmと従来機種より長く、これまでより大きなワークの6面洗浄が可能。また、異なる種類のワークを同時に洗浄、乾燥できるため、多品種混流生産にも対応する。
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