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2D図面の“一義性”を考える【その6】寸法数値/配置と寸法補助記号3D CADとJIS製図(8)(2/4 ページ)

連載「3D CADとJIS製図の基礎」では、“3D CAD運用が当たり前になりつつある今、どのように設計力を高めていけばよいのか”をテーマに、JIS製図を意識した正しい設計/製図力に基づく3D CAD活用について解説する。第8回は、前回解説できなかった「寸法数値・寸法配置」の部分と「寸法補助記号」を取り上げる。

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d−1)角度寸法の記入

 SOLIDWORKSによる角度寸法記入の例は、図5の通りです。

SOLIDWORKSによる角度寸法記入
図5 SOLIDWORKSによる角度寸法記入[クリックで拡大]

h)寸法補助線を引いて複数の直径を記入する

 この場合、図6左のように寸法値の中心位置をそろえて記入するのが一般的ですが、図面によっては交互に記入する(図6右)ことも可能です。

寸法補助線を引いて複数の直径を記入
図6 寸法補助線を引いて複数の直径を記入[クリックで拡大]

i)寸法線のいずれか一方の端末記号の近くに片寄せて記入する

 図面の見やすさを考慮し、図7のように寸法線端末記号に寄せて数値を記入することもできます。

寸法線端末記号に寄せた寸法値
図7 寸法線端末記号に寄せた寸法値[クリックで拡大]

j)寸法数値の代わりに、文字記号の使用

 SOLIDWORKSでは、パラメータを使用した設計テーブルによって、機種(コンフィギュレーション※1を持つことができます。この場合、設計テーブルの表によって、文字記号と寸法値を2D図面上に表示可能です。運用実態としては、1つの図面で管理せずに“1機種(コンフィギュレーション)1図面”になることがほとんどです。

※1:コンフィギュレーションとは……同一ドキュメント内に派生する部品やアセンブリを持たせる機能のことを意味する。図8の例では、3種類の部品を同一部品内に作成している。

文字を使用したSOLIDWORKSによる2D図面
図8 文字を使用したSOLIDWORKSによる2D図面[クリックで拡大]

その他:寸法の単位と文字の表し方

 前回の記事に関して、図の中で表示されていた寸法値において「小数点以下の数値が表示されていたものがある」というご指摘をいただきました。今回は、単純に3D CADのドキュメントプロパティの設定によるものです。有効数字を考えた表示が必要であると筆者は解釈しています。

 関連するJISには以下があります。

  • JIS Z8318:2013 製品の技術文書情報(TPD)−長さ寸法及び角度寸法の許容限界の指示方法
  • JIS Z8401:2019 数値の丸め方
SOLIDWORKSのドキュメントプロパティ「小数表示設定画面」
図9 SOLIDWORKSのドキュメントプロパティ「小数表示設定画面」[クリックで拡大]

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