先週末、2021年に製造マネジメントフォーラムで公開した記事の年間閲覧数ランキングを集計し、発表しました。担当者である筆者自身が言うのもどうかとは思いますが、製造マネジメントフォーラムは扱うテーマがIoT(モノのインターネット)や各種ITシステム、SCM、知的財産など多岐にわたるため、総括がしづらい面は(ちょっとだけ)あります。ただ、多くのテーマを取り扱っている分、製造業の業界全体で話題になったことを、横串で一気に振り返りやすい利点もある……かもしれません。
例えば、栄えある(?)ランキング1位に輝いた記事は、「深刻化する半導体不足、納期が1年以上、価格が20〜30倍に跳ね上がるものも」でした。2021年を通して騒がれた半導体の市場概況を報じたニュースがトップに来るのは、「やはりそうか」とある意味では納得感があります。また、ランキング7位には日立金属の検査不正を報じる記事も入りました。日本軽金属や、現在も全容解明に向けた調査が続く三菱電機の問題と併せて、良くも悪くも、「品質不正」が製造業の課題として改めて意識された1年だったのではないかと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ≫MONOistメールマガジン編集後記バックナンバー
- 半導体供給網はいつ落ち着くのか、品質不正問題にも注目が集まった2021年
MONOistの年末恒例企画である年間ランキングの発表企画。製造マネジメントフォーラムにおいて、閲覧数の多かった記事を順番に紹介していきます。 - 三菱電機の品質不正解明は道半ば、非常用電源で設計ミス判明も全数交換せず
三菱電機は2021年6月末に判明した一連の不適切検査に関する調査報告書の第2報と、不適切検査に対する経営陣の責任を評価するガバナンスレビュー委員会の報告書を公表するとともに、同年10月に発表した「品質風土」「組織風土」「ガバナンス」から成る3つの改革の取り組み状況を報告した。 - 「パナソニック コネクト」も登場、持ち株会社制移行後の子会社7社の社名を決定
パナソニックは2021年2月25日に開催した取締役会において、2022年4月1日付で予定している持ち株会社制移行後の事業体制の概要と、現在のカンパニー制における各事業部門の事業を承継する分割承継会社(分割準備会社)となる完全子会社の設立を決議したと発表した。 - 日本製鉄が国内の高炉と製造ラインを休止拡大も、年粗鋼生産1億トンへ3兆円投資
日本製鉄が2025年度をめどとする中長期経営計画を発表。高炉や製造ラインの休止の追加で国内製鉄事業の再構築を進めて早期の収益力回復を図るとともに、海外事業の深化と拡充、「ゼロカーボン・スチール」への挑戦、DX戦略の推進が柱となる。グローバル粗鋼生産能力については年間1億トンを目指し、5年累計の投資総額は3兆円に達する。 - 人工光合成ではない「P2C」でCO2からCOを生成、東芝が工業化にめど
東芝がCO2(二酸化炭素)を燃料や化学品の原料となるCO(一酸化炭素)に電気化学変換する「Power to Chemicals(P2C)」を大規模に行う技術を開発。一般的な清掃工場が排出する年間約7万トンのCO2をCOに変換でき、CO2排出量が清掃工場の数十倍になる石炭火力発電所にも適用可能だという。