既存設備を「リノベーション」してDXを実現する、JMACが支援プログラムを開始:製造ITニュース
日本能率協会コンサルティング(JMAC)は2021年12月6日、工場のスマートファクトリー化を支援する「デジタルリノベーションプログラム」をリリースした。既存設備を活用する、レトロフィットなDXの実践を支援する。
日本能率協会コンサルティング(JMAC)は2021年12月6日、工場のスマートファクトリー化を支援する「デジタルリノベーションプログラム」をリリースした。既存設備を活用する、レトロフィットなDXの実践を支援する。
デジタルリノベーションは製造業の重要な経営テーマである「モノづくりのDX(デジタルトランスフォーメーション)」を、既存設備やレイアウト、レガシーシステムを活用して「リノベーション(刷新)」によって支援するプログラムである。例えば、現状の計器類にカメラなどを取り付けて遠隔地からモニタリングする仕組みを作るなどだ。
新規設備の導入ではなく「リノベーション」のため、レトロフィットな取り組みによるスピーディーな改革、業務オペレーションに合わせた柔軟なツール選択、DXの課題に合わせた投資額のコントロールなどが行いやすい。
プログラムではJMACが提唱するIoT(モノのインターネット)導入に必要な「IoT7つ道具」を活用して、製造現場のポテンシャルを最大限に生かすDXを推進する。またJMACが協業するベンダーのネットワークを使うことで、DXに必要なデジタルツールをワンストップで選定する。それらを導入現場が使いこなせる状態になるまでJMACが顧客企業に伴走するという。また、デジタルリノベーションではスモールステップでDXを推進することによって、トライ&エラーを繰り返し、工場の改革を進めるアプローチを推奨している。
JMACはDXによって目指す工場の姿は各社各様であるとした上で、デジタルリノベーションでの取り組みテーマ例として「作業者や運搬機器の動線を可視化し、リソース配分やレイアウトの最適化検討を短サイクルで行う工場」「ベテランと新人の作業方法の違いを可視化し、教育機関の大幅な短縮を実現する工場」などを挙げている。
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