TSMCと協業し、マルチダイ設計に対する包括的な熱解析ソリューションを開発:CAEニュース
Ansysは、TSMCと協業し、TSMC 3DFabricを用いたマルチダイ設計に対する包括的な熱解析ソリューションを開発した。綿密な熱解析により、オーバーヒートによるシステムの故障を防ぎ、使用期間中の信頼性を向上する。
Ansysは2021年10月27日、TSMCと協業し、3D ICプラットフォーム「TSMC 3DFabric」を用いた、マルチダイ設計に対する包括的な熱解析ソリューションを開発したと発表した。綿密な熱解析により、オーバーヒートによるシステムの故障を防ぎ、使用期間中の信頼性を向上する。
本ソリューションは、複数のAnsysツールを活用し、TSMC 3DFabric技術を用いて高密度に積層されたマルチチップを含む3D、または2.5Dエレクトロニクスシステムの温度をシミュレーションする。
TSMC 3DFabricは、TSMCの3Dシリコン積層化技術とパッケージング技術を包括的に統合。温度解析のリファレンスとして、数値流体力学を用いて電子機器アセンブリの気流、熱流、温度、冷却をシミュレーションする「Ansys Icepak」を活用している。
また両社は、2.5D、3DマルチダイICシステムのパワーインテグリティ、シグナルインテグリティ、熱に関するマルチフィジックスの方程式を解く「Ansys RedHawk-SC Electrothermal」を用いて、高忠実度でチップパッケージ全体を解析する高性能な階層的熱解析ソリューションを開発した。
この協業でTSMCは、3DFabricに含まれるチップ積層化技術TSMC-SoICのエレクトロマイグレーションと電圧降下のサインオフに対応するため、Ansys RedHawk製品群の中に、「Ansys RedHawk-SC」を追加した。Ansys RedHawk-SCは、4nmと3nmを含む全てのfinFETプロセスノードのサインオフに対してTSMCが認証した半導体設計用のパワーインテグリティ、信頼性の解析ツールだ。
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