ニュース
高さ2.3mmの薄型アクティブ光モジュールのサンプル供給を開始:組み込み開発ニュース
I-PEXは、シリコンフォトニクスICを備えた薄型アクティブ光モジュール「LIGHTPASS-EOB 100G」のサンプルを2021年11月より供給開始する。大型の情報機器や通信機器の内部における高速信号の光電変換に適する。
I-PEXは2021年10月28日、シリコンフォトニクスICを備えた薄型アクティブ光モジュール「LIGHTPASS-EOB 100G」のサンプル供給を、同年11月より開始すると発表した。
同製品は、高さ2.3mmと薄型な点を特徴とする。アイオーコアのシリコンフォトニクスIC「光I/Oコア」を採用しており、大型の情報機器や通信機器の内部における高速信号の光電変換に適する。
マルチモードファイバーにより、100Gbps(25Gbps×4ch双方向)の高速伝送や300mの長距離伝送に対応。サンプル品と併せて、評価用ボードの供給も開始する。
アクティブ光モジュールの「LIGHTPASS」シリーズは、プロセッサに近い位置で光電変換することで、基板上の電気配線距離を短縮できる。これにより伝送損失を低減し、機器内での伝送を高速化する。
同社は2021年6月に「LIGHTPASS-EOM 100G」のサンプル供給を開始するなど、シリコンフォトニクスICを搭載したアクティブ光モジュールの開発を進めてきた。今後は、400Gbpsの高速伝送に対応した製品などを開発していく計画だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- NTTが光電融合技術の開発を加速、1Tbpsでチップ間光伝送が可能な光電変換素子も
日本電信電話(NTT)は、「NTT R&Dフォーラム2020 Connect」において、同社が推進する光ベースの革新的ネットワーク構想「IOWN(アイオン)」を構成する先端デバイス技術を披露した。 - NTTと富士通が光電融合デバイスの開発で提携「IOWN構想でゲームチェンジ」
NTTと富士通が「持続可能な未来型デジタル社会の実現」を目的とした戦略的業務提携に合意したと発表。同提携では「光電融合製造技術の確立」「通信技術のオープン化の推進」「低消費電力型・高性能コンピューティング実現に向けた共同研究開発」を進める。 - 東芝が量子暗号通信システムの半導体チップ化に成功、工場などへの展開も視野に
東芝が、量子暗号通信システムについて、従来の光学部品による実装に替えて光集積回路化した「量子送信チップ」「量子受信チップ」「量子乱数発生チップ」を開発し、これらを実装した「チップベース量子暗号通信システム」の実証に成功。量子暗号通信を光集積回路ベースで実装したのは「世界初」(同社)だという。 - 可視光を透過しながら発電する、無色透明発電ガラスを発売
NTTアドバンステクノロジは、太陽光で発電できる、無色透明発電ガラスを発売した。inQsが開発した無色透明型光発電素子技術を用いており、既存の窓の内側に取り付けると採光や視野を損なわずに発電し、遮熱機能も付加できる。 - 細胞100万個を同時観察できる光イメージング法を開発
大阪大学は、1辺が1cm以上の大視野の中の個々の細胞動態を観察できる光イメージング法を開発した。10万〜100万個もの細胞集団を1つの視野で撮像するほか、全ての細胞の動態を動画として観察できる。 - 太陽光で自立駆動する皮膚貼り付け型光脈波センサーを開発
東京大学は、太陽光で駆動する、柔軟な皮膚貼り付け型光脈波センサーを開発した。大気安定性を高めた超薄型有機ELと有機太陽電池、有機フォトディテクタを集積したもので、太陽光で自立駆動するほか、長時間皮膚に貼り付けても装着感が少ない。